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地産地消で宮城に貢献  「米粉パン専門店トゥット」

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1,042 views 2014.10.17
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2014年9月に一般社団法人ワカツクと河北新報が主催した記者インターンシッププログラム「記者と駆けるインターン」。参加学生が班ごとに取材した記事を紹介します!

地産地消で宮城に貢献

香ばしいきな粉の香り。
アツアツをほおばると、外はサクッ、中はモチッ。
注文を受けてから調理する揚げパンは、多賀城市大代にある米粉パン専門店「トゥット」の看板商品だ。
代表の森孝二さん(47)は「腹持ちが良く、栄養価も高い」とPRする。

f【店頭で自慢の米粉パンを並べる森さん】

店名はイタリア語で「すべて」。
食パン、クロワッサン、総菜パンなど約25種のパンに加え、
ケーキやタルトの生菓子にも、すべてに米粉を使用していることにちなんだ。

米粉は栗原市産。
亘理町のイチゴを載せたケーキや、七ヶ浜町のワカメを練り込んだパンなど、県産食材を使った商品が並ぶ。
閉店前になくなる商品も多い。
12席ある飲食コーナーは、昼時には高齢者や主婦でにぎわう。

2011年3月の東日本大震災で森さんが勤めていた仙台市若林区の洋菓子工場は閉鎖に追い込まれた。
県外勤務を命じられたが、「被災した仲間と、生まれ故郷の宮城で頑張りたい」と固辞し、独立を決めた。

退職後、偶然食べた米粉パンのおいしさに衝撃を受けた。
約1年間、パン職人としての修行を重ね、2012年2月店を開いた。

復興の力になりたい一心で、津波で1.6メートル浸水した場所に店を構えた。
創業時の従業員は全員、震災で職を失った人たちだった。

年末年始を除き、年に360日は店を開ける。
新たな販路を確保しようと、近隣の学校や飲食店への売り込みを欠かさない。冷凍パン生地の通信販売にも取り組む。
「食材の消費を増やして、復興に役立ちたい」
「地消」の道を自ら広げることが、「地産」を支えると信じるからだ。
今後は、津波の塩害から再生した田んぼのコメを使う構想もある。

新商品の開発にも取り組む。
11月に開催される復興グルメ大会に、隣接する七ヶ浜町産のつぶ貝を使ったカレーパンで挑む。

「宮城に貢献し続けたい」
コメどころのパン屋は歩み続ける。

河北新報社インターンシップ8期 F班
東京外国語大3年 北條美穂
東北学院大3年 半田優貴
法政大3年 櫻澤健太
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一般社団法人ワカツクと河北新報社が主催するインターンシッププログラム「記者と駆けるインターン」。学生たちがチームを組んで、仙台の中小企業や団体を取材した記事を紹介します。ときに励まし合い、ときにぶつかりながら、チームで協力して取り組んだ“軌跡”をお楽しみに♪