「辞めた!~そこから見える生きる道~」後編
第0回いぐするテラス~後編~
いぐする仙台が水曜日の18時半から、不定期で実施しているイベント「いぐするテラス」。ここは就職にイメージの沸かない大学1・2年生や就活に悩んでいる大学3・4年生が、ゲストの社会人の方と交流しながら、なにかヒントを得て帰ってもらう、そんな場です。
今回の記事は、『第0回いぐするテラス「辞めた!~そこから見える道~」前編』の続きになっております。それでは、引き続き二人のゲストの破天荒なトークをお楽しみください。
気づけば終わる学生生活
根本:ということで話をしているうちに気づけば二人の大学生活が終わりかけていてですね、ここからは大学卒業とそれからのお話を聞いていければと思うんですけれども。
根本:穂波さんは僕と境遇近いかと思うんですけど、まぁ大学4年もほとんど終わりを迎え、キャンパスにも落ち葉が目立ち始めて肌寒くなってきた頃に「そういえば就職活動してないな」となるじゃないですか。そのときの率直な気持ちを聞かせていただければと思います。
松橋:実は幸運にもいくつかの企業さまから声をかけていただいていて。なんとかなるだろうと思ってました。
根本:その、「企業さまから声をかけられていた」というのは、何の繋がりでというか、何を見ててもらってそういうことになっていたんでしょうか?
松橋:「穂波会」を見てもらってですね。
根本:「穂波会」を見てだったんですか! 「穂波会」というのは、その、企業からもアツい視線を集めるようなものになっていたんですか。
松橋:そうですね、大きいところだとR社というところから「穂波会拝見しました」というメールが来て。
根本:そんなところからも…。「『穂波会』って拝見するものだったのか」と驚きを隠せませんけれども。その頃には「穂波会」はかなり大規模なイベントを開いていたんですね。
松橋:そうですね、その頃になると参加者100人以下のイベントは開いてなかったですね。
根本:かっこいいですね(笑)
松橋:ちょっと今のかっこよかったですね。
根本:例えば100人以上の規模で、どんなイベントを開いていたんですか?
松橋:クリスマス会とか…。
根本:それは…小学生みたいですけども。
松橋:それとファッションショーなどですね。学生のイベントではありながらも、やはり他のイベントとの差別化はしっかり図らないとと思っていて。人の取り合いが起きますから。
根本:「クリスマス会で人の取り合いが起きている」というのは考えたことなかったですけども、そうだったんですね。
松橋:そうですね、事前に仙台市内に他にどんな団体があるかを調べて、他がどんなコンテンツを出しているのかを全部調べた上で実施してましたね。
体全体で黒字を表現する穂波さん
松橋:やっぱりイベント開くからには、しっかり黒字にしたいじゃないですか。だからただの飲み会という雰囲気にはせずにドレスコードを設けたり、シャンパンタワーをやったりなんかして、他では味わえないような…学生だけど背伸びをして「ここではいい女・いい男になりましょう」というコンセプトで打ち出したら当たった、という感じですね。
根本:なるほど。その当たった様子をR社さんも見てくれていたわけですね。
松橋:そうですね、それと「ファッションショー」の開催が大きかったですね。クリスマス会は本当に一番最初のイベントだったので。
ファッションショーに込められた思い
根本:ファッションショーは今年含め数度行っていると思うんですけど、このファッションショーには、なにか特別な思いがあるんですか?
松橋:そうですね、そこにも震災の話が絡むんですけど…震災後に女性が化粧ができなかったりとか、ストレスで太ってしまったりだとか、そういったことがあったんですね。その影響で女性の笑顔が消えてしまっていて。
松橋:これは自分の体験になるんですけど、(震災後)海外からプレゼントをいただいたんですね。それが化粧品だったんです。それで自分の顔を見て「なんてひどい顔をしてるんだ」と思って。でもそれっていうのは私一人の問題じゃなくて。震災の時に一度失ってしまった、 そういった「美」とか「健康」というものをちゃんと意識する場を、若い頃からそういうものを意識していこうよ、というムーブメントを女子大生の間から起こしていきたいなと思って。
松橋:女性って化粧しないで歩いていると下向いて歩いたりとかマスクとかサングラスしたりするんですけど、化粧するとバッと姿勢が良くなって、パカッパカッと歩いていったりして。そういう外面の美しさは、女性の内面の美しさを加速させるものだと思うんですね。そういう思いがあって、ファッションショーをやろうと思うようになりました。
根本:なるほど。震災以降、それどころではなかったというところもあって、見た目を気にしなくなっていたところがあったわけですが、ちゃんと外面を気にすることによって、内面もしっかりすると。
松橋:そうですね、外面が綺麗になって、内面の美しさが加速されて、自信を持って、いろんなところで活動できるようになる。そして女性が輝くようになると、男性も輝くようになるんですよ。
根本:なるほど。そこまで考えて、ファッションショーを。
松橋:はじめは「美や健康を考えましょう」みたいな形でイベントを開こうと思ったんですけどそれじゃカタいと。
根本:たしかにたしかに。
松橋:それじゃ共感を呼べないし全然巻き込めない。で、ターゲットが女子学生だったので、もっと「ポップでキャッチーにしないと」と思って。
根本:「ポップでキャッチー」なことは大事ですね。
松橋:共感を得られて、かつ、興味を持ってくれるものでないと広がらないと思って。「ファッションショー」ってちょっとミーハーだけど、女子大生は興味を持つだろうと思って。それで「美と健康を考えるファションショー」として「TOHOKU MISS CAMPAS COLLECTION」というイベントを開くことになりました。
根本:このイベントは今も継続して実施していますのでね、興味ある方はぜひ検索していただいて。※TOHOKU MISS CAMPAS COLLECTIONのFacebookページはこちら
そして騎馬戦全国大会へ…
根本:いやね、すごくいいイベントだなと思うんですけど、そこから何がどうなって「騎馬戦全国大会を開く」という展開になったんですか? 「騎馬戦全国大会」という発想の源泉はどこなんですか?
松橋:騎馬戦は…男の裸が見える、筋肉のぶつかりあいが見える、全米が泣くというか、「全私」が泣くんですよね。
根本:つまり、自分がやりたかった。
半裸の騎馬戦男子たちに指示を出す穂波さん
松橋:そうですね。自分がやりたかった。あとは、みんなでひとつになれるようなことがやりたかったのですよね。全国、全世界が何かに向かって頑張るというのがいいなと思って。特に今の若者たちって頑張らないのがクールみたいなところがあるじゃないですか。
根本:あぁ、そういうところはありますね。
松橋:そこで、身一つでできて、本気になれることというのが何かしたくて。野球とかサッカーとかメジャーなスポーツも考えたんですけどそういうスポーツは練習が必要なので、練習しなくても誰でもできて、不細工がイケメンを倒すこともできて。
根本:「美のクーデター」というんですかね。
松橋:そうですね、クーデター、下克上が起こせる。それで…ある日朝起きたら、頭が「騎馬戦」だったんですよね。それで、電話をかけて…関ヶ原に。
根本:関ヶ原に。
※関ヶ原には現在「関ケ原町」という町があり、穂波さんは関ヶ原町役場に電話して企画書を提出し、プレゼンして騎馬戦大会の後援を取り付けています
松橋:あの…合戦だったら関ヶ原だなと思って。
会場・笑い
松橋:だから…騎馬戦に関しては、すごいアツい思いがあってとかじゃなくて、なんか(アイディアが)降ってきたんですよね。
根本:だからもう、神託ですよね。神から降りてきてしまってる感がありますね。
松橋:そうなんですよ。だから他のイベントにはコンセプトとか思いとかしっかりあるんですけど、騎馬戦というのは、どうしても神から告げられてしまっているところがあって、他のイベントとはちょっと独立してるんですよね。
根本:まぁ、あそこに(穂波さんが当時働いていた会社の)社長がいるわけなんですけども、とはいえ(騎馬戦全国大会のアイディアを思いついた)当時、穂波さんは働き始めていたわけじゃないですか。騎馬戦がその…仕事を超えたというのは、どのあたりに理由があったんですかね。
松橋:あのー、まずはとにかくやってみようと思って、騎馬戦の普及活動を始めたんですね。宗教みたいですけど。そしたら、ものすごいスピードで全国に広まって。福島支部とか山形支部とか大阪、名古屋、岐阜、どんどん支部が立ち上がっていって、「あ、これ全国大会できるな」と思ったんですね。それでいろんな人の協力を得て、仙台でまず予選会をやったんですよ。
根本:あ、そうだったんですね。予選会が。
松橋:それで、そこで集まった人たちがめちゃくちゃアツくて。「この日のために騎馬戦トレーニング積んできたんで」みたいな猛者とか。
根本:そういうトレーニングがあるんですね。
松橋:そう、こっちも知らないようなトレーニングがあったんですけど。で、そういう猛者が集まってきてくれて、戦って、ボロボロになって。終わったあとビールかけとかもして、打ち上げもしたんですけど。
松橋:そのときに東北大学医学部医学科の子が、「自分、今まで勉強ばっかりしてきて……初めて、こういうことをやって、本当に心から幸せです!」って言ってきてくれたんですね。
違う支部の人たちからも、「本当に、こんなことはないですよ。伝説作りましょうよ!」って言われていて。そんな中自分はその頃2社に同時に勤めていて、騎馬戦がメインじゃなくて、片手間で騎馬戦をやっていた感じだったんですよね。「これじゃ駄目だろ…」と思って。
根本:「伝説作ろう」って言われてますからね。
松橋:「代表がこんなんじゃ駄目だ」と思って…(チラッと社長の方を見る)
松橋:「すいません。騎馬戦が、やりたいです……」という言葉に、至ったわけです。
根本:(騎馬戦辞職には)そういう歴史があったんですね。
大学院生、インドへ行く
根本:また勝部くんの話に戻っていくんですけど、まぁ、インドに行ったと。
勝部:はい。
根本:「休学してインドに行く」という話をして、親御さんとか反対しませんでしたか?
勝部:いや、そうですね…。(インドへの誘いの)メールが来たときに、「よし、教授と親を説得すれば行ける!!」と思ったんですね。
根本:まぁ、その両者は大事ですね。
勝部:教授はすごく理解のある方だったんで、(インドでイチゴ育てたいと説明したら)「あぁ、そっかぁ。分かったよ」って(笑)。
根本:理解めちゃくちゃ早いですね(笑)
勝部:いやぁ「恵まれたなぁ」と思いましたね。親に連絡したら「え、え!?大丈夫?」と言われて。
根本:いやぁ、びっくりしますよね。普通。
勝部:とりあえず生きて帰ってくることだけを約束して。「あんた、インド行く前は地元帰ってくんでしょうね」って言われたんですけど、日程を見て「あ、帰れない」って言ったら「えぇぇ~」って。
会場 笑い
勝部:「とりあえず五体満足で帰ってくるから、ごめん!」って言って。
根本:行っちゃった。
勝部:行っちゃった。
なぜインドでイチゴなのか
イチゴと勝部くん(山元町のビニールハウスにて)
根本:あのー、そもそもなんですけど、なんでインドでイチゴを育てるんですか?
勝部:元々うちの会社は「被災地でイチゴを復興させましょう」というところなんですけど、ベンチャーなので、いろんなことを、迷わず進めていくのを良しとするんですね。それで、あのー、1作目のイチゴが山元町で出来る前に「インド進出」を決定してしまうアホな社長がいるんですよ。
根本:一作目出来てないのに行っちゃったんですか(笑)
勝部:はい、「なんかノウハウ溜まったから行けんじゃね?」みたいな感じで。で、なんでインドかというと、たまたまご縁があって。CSRってあるじゃないですか。
根本:はい。企業の社会貢献事業ですね。
勝部:そう、大企業はみんなやってますと。で、とある大企業のCSR部が「インドの格差社会がひどいので是正したい」ということで、生活実態の調査をしていたんですね。その企業が調べたところ、農村部では産業が無く、若者が都会に出て行って、その人々がスラム街から地元・田舎に送金するという現象が起きていることが分かったんですね。
勝部:「農村部に産業・魅力がない」ことで、悪循環を生んでいるんですよ。富裕層からお金が流れる仕組みがないんですよ。そしてその調査結果から、インドで何をしようかなと某企業さんが考えているうちに東日本大震災があって。
勝部:震災が起きて地方がクローズアップされてから、途上国であるインドの問題と、日本の地方の問題が実は類似していたと分かったわけなんです。
勝部:うちの会社があるのは宮城の南にある山元町という場所なんですけど、そこでも人口流出が起こっていると。それを「何とかしたい」と思って社長が会社(農業生産法人株式会社GRA)を立ち上げたんですね。そんな思いで始めたものですから(インドの農村部の問題をなんとかしたいという某大企業の)思いと同じだよね、ということで、うちの社長と某大企業の方が意気投合して、「インドでイチゴをやりましょうか」ということでスタートしたと聞いています。
根本:被災地の格差や貧困…こういう言い方が正しいかどうか分からないですが…そういうものを目の当たりにして岩佐社長が山元町で会社を立ち上げたという経緯と、インドで今スラムがあって、仕事がないから、魅力がないからスラムであり続けるという状況が、ある意味、被って見えた。
勝部:そうですね、「地元に産業がないから人が流出してしまう」ということと、「そこで会社を興して産業を興すことがいい流れを作ることになる」というロジックは、どこでも成り立つということで、インド事業が始まったんですね。
根本:なるほど。
勝部:で、そういう形でインド事業が始まったのはいいんだけども、最初に赴任した人が「俺半年しか行かないからね!」と行く前から言っていたみたいで。
根本:それは、相当キツいんでしょうね(笑)
勝部:それで前任者の駐在の期間が3月で終わるが、後任者がいないという状況で、たぶん「知り合いに興味ありそうな学生いるから声かけてみよう」みたいな感じでこうなったんだと思うんですけど…今思えば本当に人さらいですよね(笑)。ただ本当に良い時期に良いきっかけをもらったなと思いますね。
大学院を辞め入社を決意
根本:その後勝部くんは大学院を辞めるわけなんですけども、その時の流れというのはどんな様子だったんでしょう?
勝部:実は「1年間だけ休学してインドに行く」というということになっていたんですけど、半年経ったときに社長から声をかけられて。「このまま勝部くんにいてほしいと思ってる。オプションとしては2つある。1つはこのままインターン生として1年いてもらう。もう1つは、正式に入社してもらう。僕としては入社してもらうと嬉しい」と。
根本:熱心なラブコールですね。
勝部:そうなんですよね。実はその頃には「大学院でこれを研究したい」というものはなくなっていて。(理系は)大学6年通うもんだよねと、流されるまま大学院に行ったものの、今考えると大学院に行こうとしていた目的って「就職すること」だったんですよね。院卒での就職の流れに乗ろうとしていたんだ、と思うと腑に落ちて。
勝部:そこで自分を振り返ったときに、途上国のインドで仕事を任されて、1年間なんとか暮らしたという経験は自分にしかない強みだろうと思ったし、行こうと思えば商社とかにも行けるかなと自惚れながらも思ったんですね。
根本:そうですね、相当ユニークな経験ですからね。
勝部:ただ、もし商社や大企業に行って何をするかを考えたときに、「商社に行ってやりたいこと」として想像することも、「今の会社が提示してくれること」も同じだったんですよね。大企業に行けば、大企業らしい下積みもあって、高い収入ももらえて、「大企業で経験を積んだ」「キャリアを積んだ」と言えば聞こえはいいけれども、結局やりたいことが同じなんだったら、生き急いで今やっちゃってもいいんじゃないかと思って、大学院を辞めて、入社しようと。
根本:なるほど。
勝部:でも、やっぱり悩みましたね。三ヶ月悩みました。腰掛けのつもりでインドに行ったつもりが「どうしよう…イチゴ?」みたいな(笑)。
根本:そうだよね、研究対象でもなんでもないものね(笑)。
勝部:ただ最後に僕を決断させたのが、僕の誕生日、「全国いちご消費拡大協議会」の定めた「イチゴの日」なんですよね。
根本:へえぇ! まず「全国いちご消費拡大協議会」というものがあるんですね。
勝部:あるんですよ。それを知って「これは運命じゃないかな」と勝手に勘違いをして、入社を決めましたね。
根本:すごい話ですね(笑)
根本:ここまでお話お聞きしながら、2人とも共通するところは「自分は何もやってないな」「このままじゃダメだな」という思いがあって、それをなんとかしようと行動して、そこから人と繋がっていく。自分だけじゃなくて周りの人がいたおかげで動きがどんどん加速されていく、というようなところがあるなぁと感じますね。
そして現在へ…
根本:ということでね、やっとお話がおふたりの現在まで来た感じなんですけども。とりあえずね、今お二人は元気なのかということをお聞きしていこうと思うんですが、松橋さんは…ちなみにどうやって暮らしてるんですか?
松橋:いや、まぁ、みんなからの愛で。
会場 笑い
根本:みんなからの愛。
松橋:食べ物とかは、お米農家の息子から米が送られてきたりだとか、友人が段ボールひと箱分そうめんを持ってきてくれたりだとか。
根本:それは、穂波会から広がっていった繋がりということなんですかね。
松橋:そうですね、小屋みたいなところに住んでたんですけど。
根本:そういうところが、今の世の中にもあるんですか。
松橋:あるんですよそれが。トイレが和式で、風呂はこう、修行の間みたいになってるんですけど。
根本:それは、一体どういう…。
松橋:まず火をつけてから、火が大きくなったのを確認してから水を出すと、こうポッポッポッポ…って感じでお湯が湧いてくる、そんなところですね。月のガス代が600円くらいで電気代も700円くらいかな。
根本:おお…文明国家とは思えん…!
松橋:まぁ、お風呂もそんな感じなんで、あんまり自分の家のお風呂に入りたくないじゃないですか。だからいろんなお友だちの家にお風呂を借りにいったりもして、ほんとにカスみたいな生活をしてるんですけど。
根本:いや、カスではないと思うけどね(笑)。ただ、穂波さんの生活を聞いていると、人間「年収○万」とかなくても生きていけるよねと、そう思えるんですよね。
勝部:格好良く言うと、「現物支給クラウドファンディング」的なね。
根本:そう、それがつまり「みんなの愛」なんですよね。
松橋:そうなんですよ、実際暮らせるんです。それがつまり「プロフェッショナルニート」ということなんですけど。
根本:なるほど。勝部くんの今の話もちょっとお聞きできればなと思うんですが。
勝部:まぁ、こんな話された後だとそんなに面白い話ないですけど(笑)。(会社のある)山元町って田舎なんで、すごいアットホームな雰囲気なんですよね。元々僕の会社もボランティア団体みたいな感じで始まったんで、応援してくれる方々の「愛」というのもいっぱいあって、たまに近所のおばちゃんが会社の人たちにご飯作りにきてくださったりとか、地元の自動車部品工場の方が「寮費はもらうけど格安でいいから使いなよ」と言って家を貸してくださって。
勝部:まぁ、東京だったら暮らせないような給料でも、そこそこちゃんと暮らしていくことができていて。「意外となんとかなるな」と思いますね。
根本:なるほど。いやー、当たり前に言われている「こうじゃないと暮らしていけません」「こうじゃないと就職できません」というお話は、まぁ嘘なんだということを、このお二人の話を聞けば分かってもらえるかなと思うんですよね。
勝部:うん、年収・給料ではないよね。生きていくだけであれば、給料ってほんと関係なくて。心配性の人が、心配しなくなるためだけに、どれくらいの額を求めますかという話なのかなと。
根本:うん。みんながなんとなく思ってる「こうじゃないと暮らせない」というスタンダードみたいなのがありますけど、そこから一度離れてみると、「あのスタンダードってなんであったんだっけ」ということに一個一個気づける。そして自分で新しいスタンダードを作れるというところがあるのかな、と思いますね。
いかがでしたでしょうか?
「第0回いぐするテラス」、非常に自由な発想を持った二人のゲストをお招きしてお送りしました。
これからも「いぐするテラス」では面白い働き方、生き方をしている仙台圏の大人たちをお呼びして、トークイベントを行っていきます!
イベント開催情報は随時いぐする仙台Facebookページにて公開いたしますので、気になる方は「いいね!」してみてください!
以上、第0回いぐするテラス「辞めた!~そこから見える生きる道~」レポートでした!
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