学生記者がお仕事の魅力を発見!仙台イケてる会社訪問
イケ社

ターゲットを定めて商品開発!新しく生まれ変わる「米工房いわい」

高橋夏海 高橋夏海
2,559 views 2014.08.22
高橋夏海 高橋夏海 東北福祉大学3年(執筆当時)
突然ですが、みなさんはパン派ですか?ごはん派ですか?私は、パン派が多い家族の中で唯一のごはん派。大学の学食で友達が冷やし中華をつるつると涼しげに食べている真夏だって、迷わず、アツアツごはん付きの定食を選びます。でも、考えてみれば毎日食べているお米のことって意外と知らない…。そこで!今回のターゲットはお米屋さんに決定!私の地元、長町にあるお米屋さん「米工房いわい」に取材に行くと、あったかい家族とおいしいおにぎりが迎えてくれました。

米工房いわいって、こんな会社!

米工房いわい(有限会社いげた岩井)はJR長町駅から歩いて5分ほどのところにあります。2代目となる社長の岩井宏太さんと女将さんの三恵子さん、息子で常務の一剛さんとお嫁さんの久仁子さんの親子2世代で、ベテランの社員やパートさんたちとともに切り盛りしています。産地厳選のお米に加え、おにぎりやお惣菜、お弁当も販売しており、たくさんのファンがいます。

一剛さんと久仁子さん。ご夫婦であり、お互いが頼もしい仕事のパートナーです!

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社長さん、女将さんにもたくさんお話を聞くことができました!
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一押しは南三陸のササニシキ!

お米は宮城県産ひとめぼれや山形県産つや姫など東北の産地にこだわっています。特に一押しは、宮城県南三陸町産「森里海のササニシキ」。「お米マイスター」の資格を持つ一剛さんが「農薬を使わず、小さい子どもがいる家庭でも安心して食べられると好評です」と自信を持ってオススメします。

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「炊き上がって炊飯器を開けると、お米が透明で粒がそろっているんです。ふっくらしていて最高においしいですよ」と久仁子さんも。ごはんの甘い香りを想像すると…もう、たまりません。ご縁があって取り扱うことになり、実際に田んぼに足を運ぶこともあるそう。5㎏3600円とちょっと高めですが、食べてみる価値は大ありです!

 

仙台の企業魅力3つ

お米のプロが作る絶品おにぎりの秘密

おにぎりの販売を始めたのは平成12年。今やすっかり主力商品です。「お米って炊かないと食べられないでしょ。おいしいお米をもっと手軽に食べてもらいたくて、おにぎりにして売ることを考えました」と、女将さんは当時を振り返ります。

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おにぎりには厳選した宮城県産ひとめぼれを使用。1つの重さは100~120g。
形は角が丸くて、なんだかかわいい。このままストラップになってしまいそう。このおにぎり、実は型を使って作っているそうです。その理由は、誰が作っても大きさが統一すること。

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大きさや形を試行錯誤して行きついたオリジナルの型に、ほかほかのご飯を詰めたら、ギュッと押すのではなく、「手の平で優しく抑えるのがコツ」と社長は話します。

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ノリは宮城県産一筋。具は梅や鮭、筋子など18種類ほどで、価格は119~216円。1番人気は、みそ焼きおにぎり。仙台みそを使用して作ったオリジナルの甘めのみそを塗って香ばしく焼き目を付けます。

試食させてもらうと、いままで食べたおにぎりとお米の味が全然違う!米粒一つひとつがしっかり生きています。モチモチしていて、とってもおいしい!私は普段、お昼ご飯におにぎりを2つ買いますが、このおにぎりなら1つで大満足!米粒が程よく詰まっていて食べごたえ十分です。

OL&子育てママが喜ぶ!新しいお店づくり

今年5月15日、仙台市ガス局ショールームビル1階の奥にある広瀬通店がリニューアルオープンしました。その名も「COME’T(コメット)」。窓には風にそよぐ緑の街路樹が映り、白地の壁にはピンクのロゴマーク。ケーキが並んでいてもおかしくないショーケースには、出来立てのおにぎりやお惣菜がオシャレに並んでいます。
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コンセプトは「菜食健美と癒しの空間」。リニューアルを進めた中心人物こそ、久仁子さんです。仙台市中心部のオフィス街にあるため、ランチタイムにはお昼ご飯を買い求める若い女性でにぎわいます。また、ガス局3階には「のびすく」という子育て支援施設があり、小さい子どもを連れたママたちが集まります。久仁子さんは若い女性や子育てママをターゲットにした商品開発を進めようと考えました。

「おにぎりを買いに来た人が、もう1つ何か買いたくなるようなお店にしたい」と久仁子さん。お惣菜をミニサイズにしたり、パッケージにこだわったり。おいしいのはもちろんですが、「かわいい!」も基準。思わず手に取ってしまいそうな商品が並びます。

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また、COME’Tではスタッフとして子育てママを積極的に採用しています。「働きたくても、働けない子育てママを応援したい」という久仁子さんの思いがあってのこと。久仁子さん自身、2人のお子さんを持つママ。子育てと仕事の両立の大変さを自ら感じていました。現在、7人のスタッフ中4人の子育てママが働いています。子どもが熱を出したら、お互いに「早く帰っていいよ」と助け合う職場なので、女性にとって安心して働けます。

お店の前にはテーブルが3つあり、購入したおにぎりやお惣菜をそこで食べられるようになっています。さらに、赤ちゃん連れの人も多いことから、ベビーチェアも複数用意。女性らしい気遣いが店内のいたるところにちりばめられています。

「一人ひとりが会社の代表」こんな会社で働きたい!

米工房いわいでは昨年、創業以来初めて、新卒者2名を採用しました。伝統を守り続けるだけでなく、若者ならではの新しい視点を取り入れたいと考えたからです。

「一人ひとりが会社の代表だと思って働いてほしい」と女将さん。その思いは新入社員の教育に反映されています。「新入社員にはひとつの決まった仕事を担当するのではなく、すべての業務をやってもらっています」。1日の中で営業、調理、事務など、様々な角度からお店に関わることで、全体の仕事の流れが分かるようになる。そうすることで自信を持ってお客さんに対応できるようになります。

新入社員の1人、佐藤みきさん(21)は仙台市内の専門学校生を対象としたインターンシップ先として、いわいを選びました。

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インターン中は店頭に置くポップを作る仕事を担当し、お米屋さんの仕事におもしろさを感じたことが、入社へとつながりました。
「最初は人と話すことが嫌いで、接客が苦手でした。でも、お客さんからの『おいしいね』という言葉をもらうたびにうれしくて、だんだん接客が楽しく思えてきたんです」。様々な仕事をする中で、接客のおもしろさを知るように、苦手なことが苦手でなくなり、気がついたら楽しくなっている。すべての業務をやることにより、自分の意外な一面に気づいたり、新たな自分が発見できたり。こんな会社だったら、私も働いてみたいです!

今回の取材先は私の地元、長町でした。普段何気なく通っていたあの道にお米屋さんがあるなんて!!取材では、初めて会ったとは思えないくらい優しく接してくれた久仁子さん。中学校の先輩として意気投合した一剛さん。実はササニシキが大好きで「うちのササニシキ、食べたことあるか?」とストレートに聞いてくる社長。アポ取りの電話で「夏海ちゃんってかわいい名前だからすぐに覚えちゃった」と親しみを込めて呼んでくれた女将さん。本当に個性あふれる方々で、とっても楽しい時間を過ごしました。
高橋夏海高橋夏海東北福祉大学3年(執筆当時)
文章:名前(○大学○年)
写真:名前(○大学○年)
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有限会社いげた岩井
http://www.kome-iwai.com/
住所仙台市太白区長町3-3-5
電話番号022-247-3181
営業時間①長町本店…9:00~18:00
②COME't(広瀬通店)…9:30~18:30
定休日①長町本店…第1・3日曜日
②COME't(広瀬通店)…日・祝日