学生記者がお仕事の魅力を発見!仙台イケてる会社訪問
イケ社

社員一人ひとりが主役となり、オリジナリティ溢れる製品を創造!「株式会社イエムラ」

高橋夏海 高橋夏海
1,957 views 2015.06.23
高橋夏海 高橋夏海 東北福祉大学3年(執筆当時)
ドアや窓枠や手すりなど、私たちの周りにはステンレスを使った製品がたくさんあります。でも、そもそもステンレスって何?どんな特徴があるの?身近ではあるけれど、あまり知られていないステンレス製品。今回はステンレスの加工をしている株式会社イエムラに取材してきました!

株式会社イエムラってこんな会社

株式会社イエムラは1994年に創立されました。ちなみに私と同い年。この土地に根を下ろし、21年間ステンレスと向き合っています。

ikesha67_00

ikesha67_01会社の看板もピカピカ!

従業員は20名。お客様となる会社との窓口になる営業部、お客様の要望を図面にする設計技術部、材料となるステンレス板を折り曲げたり穴を空けたり、加工して製品にする製造部、出来上がった製品を現地に持って行って取付けの段取りをする工事部、社内外の書類を取りまとめする総務部の5つの部門から成り立っています。
今回、取材をさせていただいたのは、代表取締役社長、家村秀也さん。

ikesha67_02

社員想いのとっても優しい方で、ステンレスの基本的な特徴から丁寧に教えてくださいました。鉄(Fe)を主成分(74%)とし、クロム(Cr)やニッケルなどを含んだ合金物がステンレスで、特徴としては、さびにくく、熱を通しやすく、いつまでも光沢感を保てるので、さまざまな用途に使用されます。イエムラでは会社の外観や内観のいたるところにステンレスが使われていました。

ikesha67_03

ikesha67_04

ikesha67_05

仙台の企業魅力

フルオーダーメイドの製品でクライアントの心をわしづかみ

株式会社イエムラでは、製品の企画・設計から加工・製造、そして納品・施工まで、一貫して行う体制を整えています。通常は設計のみ、加工のみを専門とする会社が多いので、イエムラに発注することで、クライアントはそれぞれの過程を別々にお願いする手間を省くことができます。「こんなふうに全部自社でやっている会社はあんまりないと思うんです。そこが強みですかね」と社長。クライアントの要望にできる限り応え、ときには、アドバイスなどもします。仕様が決まったら、さっそく必要なステンレスの板を取り寄せ、加工していきます。1ミリの狂いも許されないので、慎重に慎重に。設計図はクライアントの要望に合わせて、毎回新しいものを描きます。つまり、一回使った設計図はもう二度と使うことはありません。
決まった仕様の製品を製造する会社に比べて労力やコストもかかりますが、ひとつひとつの丁寧な仕事がとても評判だそうです。

ikesha67_06

原料のステンレス板の長さは最長で4メートル。この巨大な板から必要な大きさを切り出す作業は、複数の職人さんが力を合わせて行います。

ikesha67_07

設計図に合わせて寸分の狂いもなく加工していくから定規や電卓は必需品。
細かいところも一つ一つ丁寧に加工していきます。

ikesha67_08

会社の主役は社員!

「会社の主役は社長の私ではなく、現場で働いているスタッフなんです」と家村さんは言います。社員がいてくれるからこそ、この会社が成り立っていると強く感じているようです。

技術部門で実際にステンレス加工をしている職人さんにお話をお聞きしたら、みなさん、ご自分のお仕事を熱く語ってくださいました。

・鈴木孝博さん(34)
ikesha67_09

「もう働いて16年になるけれど、最初の3年は仕事を覚えるので大変だったなあ」と振り返る鈴木さん。ステンレスは鉄の割合が半分を占めているので重いそうです。「力仕事だから大変だけど、自分が加工したステンレスが使われた建築物を見ると、仕事を誇らしく思って、また頑張ろう!と前向きになれるんです」。

・渡辺将弘さん(44)
ikesha67_10

「この仕事は集中力がないとできない。ちょっとでも間違えると高価なステンレスの板を台無しにしてしまうからね。それにみんなに迷惑をかけてしまうから、本当に気をつけながら作業をしているね」。慎重に作業をしている姿からは仕事にかける信念が伝わってきました。

すごく神経を使う作業をしているはずなのに、私が工場へ入って行くと、みなさん、わざわざ手を止めてあいさつしてくださいます。作業に集中しつつも、周りへの配慮も忘れない。その姿勢に感動しました。

新しい期が始まる7月に開かれるキックオフ会議では、各部門の目標を社員が話し合って決めています。それにより、一人一人が会社メンバーの一員であるという意識が強くなり、自分の仕事に責任を持って取り組めるようになるそうです。
他にも「休暇を取りづらい」という意見が出たことから年2回の土曜日を交代で休めるリフレッシュ休暇を取り入れたり、製造部の新入社員採用の面接試験の際には部門のスタッフが面接評価をするなど、社員の声を活かす社風で、みなさん活き活きと働いていらっしゃるようでした。

読者へのメッセージ

今の学生に伝えたいことはありますかという質問に「自分の人生は自分で決めなさい」と家村社長。「学生時代は遊んでばかりで将来をきちんと考えていなかった。この会社も父から譲っていただいた訳だし・・・。自分であまり決断をしてこなかったんですね。でも、今の仕事はすごく面白いし、後悔は全然していないけど」と明るく笑います。

ikesha67_11

「好きなことを仕事にするという考えの人が今は多いみたいだけど、それは本当に一握りの人の話。そのためには人一倍の努力をしなければいけないし、才能も必要だよね。それ以外の多くの人は目の前にある、たまたま巡り合った仕事を好きになったほうがよっぽど幸せになれるんじゃないかな。たとえ偶然でも、ついた仕事でプロになるほうが、かっこいい。『お給料いらないからステンレス加工をやらせてください!』って言ってくる学生なんて一人もいない。けれども、うちのスタッフはすごい。どんどんかっこいいプロになっていきますよ。」
これからたくさん分かれ道がある私たち学生には、自分が決断した道で後悔せず、堂々と歩いてほしいという強い思いを感じました。

ikesha67_12

イエムラのインターンシップ情報

現在、イエムラでは長期実践型インターンシップに取り組んでくれる若者を募集中です。ステンレスとダンボールがコラボする女性向けオーダーインテリアの新規事業を一緒に立ち上げませんか?
詳しくは、募集ページ( http://www.project-index.jp/intern/8369 )をご覧ください。

ステンレス加工の会社って聞くと、熟練した年配の方が工場で黙々と作業をしているイメージがあったけれど、実際に行ってみると、工場では私たちと同じ歳くらいの方が作業をしていたり、ついこの間まで学生だったという女性社員がお茶を持ってきてくれたり。そしてなにより、ステンレスについて熱く真剣に語る社員さんの姿。年齢や性別に関わらず、目の前の仕事に真剣に向き合うかっこいい大人の方ばかりでした!
高橋夏海高橋夏海東北福祉大学3年(執筆当時)
文章:名前(○大学○年)
写真:名前(○大学○年)
next_action
従業員数20名
資本金3,000万円
住所宮城県名取市飯野坂字南沖67-1
電話番号022-384-5310