社会人の潜在能力を引き出す研修「ビジネス教育訓練所 株式会社」
ビジネス教育訓練所ってこんな会社
JR愛子駅から徒歩5分、閑静な住宅街の一軒家にビジネス教育訓練所はあります。
昭和61年の創業以来、サービス業をはじめさまざまな業界や業種の企業から依頼を受けて、社会人向けの研修を提供しています。依頼の内訳は、新規よりリピーターが圧倒的に多く、毎年依頼が来る企業もあります。北海道から九州まで、依頼を受けて全国各地に出向いています。
研修は、新入社員向けや管理者向けと、対象ごとに異なる内容となっています。主に2泊3日か5泊6日の合宿で行います。講師の平均年齢は30代と、若い講師が活躍しています。
▲左から鈴木さん、三塚さん
お話を聞いたのは、代表取締役の三塚信二さん(68)と、若手講師の鈴木大知さん(33)の2人。三塚さんは、社会人向けに教育を行う企業に勤めていましたが、36歳のとき転勤を言われたのをきっかけに、そのとき暮らしていた仙台で独立し、ビジネス教育訓練所を設立しました。「妻が仙台を離れることを嫌がっていたし、自分で社員教育をやってみようと思った」と三塚さんは当時を振り返りました。
潜在能力を引き出す独自の研修
ビジネス教育訓練所の研修では、発声やビジネスマナーなどさまざまな訓練を行います。審査項目があり、すべての項目を突破すると卒業できます。もし研修期間中に卒業できなければ、期間を延長して卒業できるまで指導を続けます。やる気のある新入社員はほとんど卒業できますが、管理者では研修期間内に卒業できる人がわずか1割程度です。
このような厳しい卒業制度には、「諦めずにやり遂げることに意味がある」という三塚さんの思いが反映されています。研修を依頼する企業からは「能力があるにもかかわらず発揮していない社員がいるので、社員の潜在能力を引き出してほしい」という要望があるといいます。そこで、研修の目標には、“意識を変革する”ことや“限界に挑戦する”ことを置いています。
研修では、参加者全員が同じ上着を着ます。自分を見つめ直すために、日常生活とは異なる環境にいることを認識してもらい、研修に集中できるようにする狙いがあります。
未経験者から講師として活躍
独自の研修を提供しているビジネス教育訓練所ですが、講師は未経験者がほとんどです。鈴木さんも講師の経験はありませんでしたが、入社してから経験を積んでいったといいます。「最初は嫌々研修を受けていた人が、途中から熱心に取り組むようになり、最後にはありがとうとお礼の手紙をもらったこともあります。そういうときにやりがいを感じます」と鈴木さん。
▲研修で指導している鈴木さん
講師は人が好きという人でないと難しく、合宿を運営するため体力も必要です。そうした適性を見るため、採用を希望する人には、企業に提供している研修に参加してもらっています。
厳しい研修とは打って変わって、職場での社員の皆さんは和気あいあいとしていました。
意識を変革し続ける
研修を受けた人はほぼ100%顔つきや考え方が変化しますが、いざ職場に戻って今まで通りの生活をしていると、せっかく研修で得たものを忘れてしまうことがあり、それが今後の課題です。企業と連携し研修後の経過を見守ることで、研修中だけでなく「意識を変革し続けること」が重要だといいます。
▲名刺に記載されているロゴマーク
ビジネス教育訓練所のロゴマークは、ビジネスバッグの取っ手がヒョウになっています。獲物を狙うヒョウのように、仕事で結果を出してほしいという熱い期待が込められています。現状では、講師が研修に加えて営業も行っていますが、「今後は講師の専門性を高めることも視野に入れている」と三塚さんは話しています。
この記事を書いた人
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「いぐする仙台」のマスコットキャラ“いぐみん”
学生記者のみんなの活動を見守ったり、たまにふらっと取材したりするのが仕事。
趣味は寝ることと、学生記者のみんなの記事を読むこと。
永遠の大学生だけど、それなりに荒波も乗り越えてきてるらしいことが、言動の端々からうかがえる。
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