テラス

時代のニーズを見据える“ゴミ屋さん”「株式会社サイコー」池端みなみさん

シズカ

734 views 2016.03.15

2月9日のいぐするテラスは株式会社サイコーの池端みなみさんをゲストに迎えました。

「池端みなみです」名刺を参加者に差し出しながら挨拶します。「名刺に書いてある番号はラッキーナンバーで、毎月抽選しています。発表は翌月10日です」にこにこしながら話す池端さん、「当たった人にはプレゼントを差し上げています」。
「お客さんや人との出会い、社員を大切にしている会社です。名刺もお客さんにいかに喜んでもらうか、印象に残るかを考えてこの形になりました」。参加者は「斬新！」「絶対に捨てたりしないし、抽選が気になるからまた見る機会がありますね！」思わず感想を口にします。

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▲名刺にはプレゼントが当たるラッキーナンバーが印刷されている

時代のニーズを見据える「ゴミ屋さん」

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▲サイコーの廃棄物収集車（画像提供：株式会社サイコー）

「サイコーの回収車、見たことあるかな？」と写真や資料を見せながら池端さんが問うと、「見たことあるのかもしれないけど･･･覚えていない。今まで意識していなかったからかな」と参加者。
株式会社サイコーはリサイクル会社です。本社は岩切、工場や支店が他に3箇所あります。主な事業は宮城県内で、企業や学校、スーパー、自治会などから古紙や生ゴミ、産業廃棄物を回収する企業間の商取引、B to Bがメインです。一般の消費者との接点がある事業には、青森から三重県までの110箇所の生協などに設置した「リサイクルポイントシステム」があります。
「三方良しのシステムです」と池端さん。スーパーは、資源回収場所の設置によって売り上げが上がる。1箇所で約2トン程度回収できるため、サイコーにとっては何箇所も細かく回収して回る必要がなく、人件費やガソリンの経費が節約できます。そして、資源を出した人はゴミを減らして環境に貢献したということに加え、買い物に役立つポイントが貯まるのです。
回収した古紙は、機械に通して1トン程度の塊に圧縮、梱包して製紙メーカーに販売します。製紙メーカーで新しいダンボールに生まれ変わったり、アジアの国にも輸出されたりしています。「サイコーは、人件費やトラックを動かす経費がかかるものの、産業廃棄物の回収や分別、処分だけでなく、リサイクルした古紙を販売することで利益を得ています」。
「ゴミと一緒にお金も動くんですね」と、参加者。
現在、サイコーの従業員数は派遣やパートも含めて180人。この10年で人が増えました。
池端さんは言います。「常に10年先を見て、時代のニーズに合った経営をしている会社だと思います」。

環境を守ることに貢献したい

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人事広報部に所属している池端さんは入社3年目。「新卒採用と取材対応をしています。主な仕事は学生と接点をもったり、会社を知ってもらうことですね」。新聞に載せる広告も考えることがあります。最近では2015年11月に河北新報に広告を出しました。
尚絅学院大学を卒業して入社した1,2年目は総務に所属して来客対応、お客さん毎の廃棄物の量のデータベース管理を担当していました。「大学で学んだことが今の仕事に直結しているかというと、そうでもないです。最初は総務だったし」。小さい頃から自然が好きで、環境に興味があった池端さんは、大学では住環境を始めとする身の回りのことについて学びました。
「遠回りかもしれないけれど、地域を良くする会社で働くことで、環境につながっていると考えています」。

社会人はたのしい

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この日の参加者は女性が2名。池端さんはじっくりと2人の話にも耳を傾け話してくれました
さながらお姉さんに人生相談しているかのよう。
「それじゃなきゃダメなんだって思っているなら、とことんやったほうがいいと思うよ」と背中を押してくれたり、「新入社員を見ていると、人とたくさん話して過ごしてきた人は、色々なものを見て、考えている。今後の人生に生きてくると思う」と教えてくれたり。「いかに自分で楽しくしていくかだと思うよ」と、自分の学生時代や就職活動で感じたこと、仕事で関わった人を見て考えたことなど経験を交えながら話しました。つまらないこと、つらいこともあるかもしれないけれど、「社会人一年目で見えている世界は小さい」池端さんはいいます。「楽しいよー、社会人！」。