地域性を熟知したマーケティングと独自データ分析が強み「宮城読売IS」
よし、大学生にも分かりやすいように私がこれから説明していこうと思います!!
宮城読売ISって、こんな会社!
宮城読売ISは読売新聞社系列の広告代理店で、主に折込広告を扱っています。宮城県の家庭に届く折込広告の半分は宮城読売ISから運ばれています。県内はもちろんのこと、読売グループのネットワークを駆使し、日本全国に折込広告を手配することができるそうです。
宮城読売ISは67名の社員とパート社員で成り立っています。創業年数は47年。宮城読売サービスセンターという名前から、グループ企業再編により、宮城読売インフォメーションサービス、そして今の宮城読売ISまで2回、社名を変更しました。
折込広告の重要性をクライアントにきちんと伝える!
新聞に入っている折込広告は、どのような流れで私たちの元に届くのでしょうか。
まずは、折込広告(チラシ)を出したい、という企業(クライアント)と打ち合わせをします。企業側から折込広告を出したいといってくる場合もあれば、営業の社員が、一軒一軒会社に売り込みに行くこともあります。折込広告は地域によって、新聞販売店が配達する住居等の件数によって、折り込みできる枚数が決まっていて、いわゆる折り込み部数表といわれるものが存在します。この折り込み部数表をもとに、いつ(何月何日に)、どこの地域に、何枚の折り込みを入れるかをクライアントや、営業社員が提案し決めていきます。折り込み日、地域、部数が決まった後は、クライアントから納品された折込広告を、配布地域ごとの各新聞販売所に配送します。そして、新聞と一緒に配達され、皆さんの家庭に届けられるのです。
現在は広告といっても様々な形があります。紙媒体だけでなく、インターネット上に載せている広告、テレビのCMなども広告の1つです。「でもやっぱり折り込み広告だよね」とクライアントに分かってもらえるように、宮城読売ISでは、折込広告の必要性をしっかりと伝えています。
「折込広告とほかの媒体の広告との一番の違いは、地域性です。配りたい地域に限定して配ることができるのが大きな強みです」と総務部主任の小田島大貴さん(36)は言います。
折込広告は認知度が高く、目を通してくれるお客さまがたくさんいるそうです。つまり、企業の情報を届けたいお客さまに確実に届けることができるのです。
「そのほかにも折込広告には、新聞というメディアに付随している『信頼性』、気に入ったら持って歩ける『携帯性』『保管性』などがあります」。折込広告ならではの魅力をクライアントに説明するときと同じように、熱く、真剣に話してくれました!
エリアマーケティングによるデータ分析力!
「エリアマーケティングシステム」も大きな強みの1つ。「エリアマーケティング」とは地域の持つ独自性、異質性を見極め、地域別に「売れる仕組み」を創りあげていくマーケティング戦略のことです。
「クライアントに折込広告の必要性や効率性は口頭で話してもなかなか分かってもらえません。営業に行くときは、エリアマーケティングを活用した、この会社ならではの特別な資料を持って行くんです」と小田島さんは言います。
1つめの資料は、国政調査をもとにして作った「データマップ」です。専用のソフトを導入し、その会社の必要に応じたマップを作成しています。例えば、女性をターゲットにした化粧品の折込広告を出したい企業から依頼があったとすると、その会社のために、営業の社員はデータからマップを作成します。女性がどの地域にどれくらいの人数が住んでいるのか、正確で細かい基準のマップです。
この地図は、宮城県のデータマップ。色が濃くなる地域に女性がたくさん住んでいるということを表しています。
的確なデータマップによって「女性がたくさん住んでいるところに配ったほうがより効果的に折込広告を配ることができます」と、説得力のある提案ができるのです。
2つめの資料は、自社調査による「折込広告の分析データ」。新聞(読売新聞、朝日新聞、河北新報)に折り込まれている東北6県の折り込み広告を他社の配送したものであっても1枚1枚チェックし、どんな会社がどんなタイトルで、紙の大きさや文字の色まで細かく収集したデータを作成しています。例えば、同業他社がどんな頻度で、どんな広告を出しているのかを知ることができたら、クライアントにとって大変参考になります。
「クライアントはこういう情報を知りたいけど、なかなかそこまで調べている会社は少ない。だからこういうデータは役立ててもらえることが多いです」と営業の高橋真弘さん(31)は話します。
企業の物流効率化を提案!
若者の新聞離れを踏まえ、新事業に力を入れています。それがロジスティクス・ソリューション事業部による「物流加工」です。ダイレクトメール発送や商品配送など、企業の物流を代行することで、物流の効率化やコストダウンを図ります。
同部に配属されて4年目になる高橋真弘さんは「折り込み広告のように決まった流れではなく、クライアントそれぞれの要望に合わせた型にはまらない業務内容に最初は戸惑いも感じた」と言います。
進行後も人手がかかることが多く、スムーズに進まないことがありますが、「それでも、通り一遍じゃないから、大変な分、やりがいも感じています」と高橋さん。打ち合わせをするときに心がけていることは「安易に『できません』とは言わないようにしています。少し無茶なことをクライアントが要望したとしても、それをかなえられる方法はないかまずは考えるようにしています」。クライアントを大切に思う気持ちが、より良い信頼関係につながっています。
若手社員にインタビュー!
営業1年目の若手社員、番英明さん(23)にも話を聞きました!
入社のきっかけは、就職説明会。堂々と説明する先輩社員を見て、ここで働きたいと思ったそうです。今は折込広告の営業としてベテランの先輩に付きながら、一から教っています。初めての広告作りでは「企業の要望とのマッチングと、締め切りに追われてプレッシャーを感じました。だけど、実際に自分が作った広告が家の新聞に入って届いたときは、本当にうれしかったし、心がホッとしました」と番さん。商品が少しでも良く見えるように、背景の濃淡など、細かい手直しを4回も重ね、1枚の広告を完成させるのに、2週間もかかったそうです。
広告代理店は学生からの人気が高い業界のひとつ。就職するために学生時代にやっておいたほうがいいことは?
「大学や広告業界の勉強よりも、僕は旅行に行ったり、映画をたくさん観たりしていました。広告を作る上で一番重要なことは感性やセンスです。自分の感性をいかに学生時代に磨けるかが大事だと思いますよ」。実際に番さんは、入社する直前の3月にアメリカを旅しました。そのとき見た街のオシャレな雰囲気やきれいな景色をイメージした広告をクライアントに提案をしたこともあるそうです。
社員が成長できる職場
宮城読売ISでは独自のエリアマーケティングのデータ分析を駆使して、折込広告の必要性をクライアントに丁寧に説明しています。また、折込広告から視野を広げ、新事業に注力するなど業務を拡大。物流のアウトソーシングはこれからますます需要が増えていくと予想しているそうです。
また、本来、新人はデスクワークからスタートしますが、番さんのように適正を考慮し、1年目から営業に配属される場合もあるそうです。社員一人ひとりの能力を生かして、成長できる職場なのだと感じました。取材中も若手社員とベテラン社員のやり取りがまるで家族のようで、社内の温かな雰囲気がとても印象的でした!
従業員数 | 63名(2013年10月現在) |
資本金 | 11,000,000円 |
住所 | 宮城県仙台市宮城野区福田町南1-3-1 |
電話番号 | 022-387-3300 |