記者インターン

目の前の客を想い、愛され続けるホテルへ「仙台国際ホテル」

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444 views 2014.10.03

2014年8月に一般社団法人ワカツクと河北新報が主催した記者インターンシッププログラム「記者と駆けるインターン」。参加学生が班ごとに取材した記事を紹介します!

目の前の客を想い、愛され続けるホテルへ

仙台市青葉区の仙台国際ホテルに、十人十色の顧客ニーズに応えようと汗を流すホテルマンがいる。
セールス支配人を務める菅原誠さん(40)は、顔を合わせることで築かれる客一人ひとりとの関係を大切にしている。

ホテル全般のセールス、主に宴会の提案と実施などが菅原さんの主な業務。
終了後も客の元へ出向き、感想や改善点に耳を傾ける。
顔を見て意見を聞くことでより客の要望にあったサービスにつなげていく。

h【入口で客を出迎える菅原さん=仙台市青葉区中央の仙台国際ホテル】

20年前、ウェイターとしてキャリアをスタートさせた。
料理の運び方や接客の作法。
上司に言われたことをこなすだけで精いっぱいの毎日だった。

あるとき、朝食会場で飲み物の希望を尋ねると牛乳を選んだ客がいた。
翌日、同じ質問をすると「昨日何を聞いていたの?」と返された。
客を観察して個々の要望をくみ取り、先回りして提案する接客が求められると気付かされた。

誰でも質の高いサービスが提供できるように、客の食事の好みや家族構成などの情報を共有する。
「担当はあっても、私ひとりのお客さまではありません」と菅原さんは語る。

気付きを確信に変えたのは、2011年3月11日の東日本大震災だった。
発生から1カ月が経ってもホテルの安全が確認できず、再開のめどは立っていなかった。
「とにかくお客さまの元へ」と、出勤できる従業員が手分けして、自家製食パンをたずさえ常連客を見舞った。

顔なじみと対面し「無事でよかった」と安心した一方で、励ましの言葉も多くもらった。
客に寄り添いたいという思いが、一方通行ではないと分かった。

開業して26年目のホテルは多くの常連客に支えられている。
菅原さんは個々の客を大切にしたサービスの積み重ねが実を結んでいると感じている。

「お子さまやお孫さんの代まで利用していただきたい」
理想を目指し、ベテランホテルマンは走り続ける。

河北新報社インターンシップ7期 H班
関西学院大3年 吉井千尋
東北学院大2年 藤丸貴裕
東北大2年 南雲恵奈
福島大3年 武藤茉奈美
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一般社団法人ワカツクと河北新報社が主催するインターンシッププログラム「記者と駆けるインターン」。学生たちがチームを組んで、仙台の中小企業や団体を取材した記事を紹介します。ときに励まし合い、ときにぶつかりながら、チームで協力して取り組んだ“軌跡”をお楽しみに♪