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伝えたい、荒町の魅力「幸洋堂」

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1,087 views 2014.09.30
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2014年8月に一般社団法人ワカツクと河北新報が主催した記者インターンシッププログラム「記者と駆けるインターン」。参加学生が班ごとに取材した記事を紹介します!

伝えたい、荒町の魅力

「お主、何者だ」「金もないけど元気出そうや」

模造紙に筆書きされたキャッチコピーが目に入る。
仙台市若林区の荒町商店街にある文具店幸洋堂。
店主の出雲幸五郎さん(83)は「店を通じ、生まれ育った荒町の魅力を広く伝えたい」と、郷土愛を熱く語る。

幸洋堂は1958年創業。
店頭のキャッチコピーは、店に注目してほしいと考え、86年に始めた。
出雲さんが書き、毎週貼り換えている。

SONY DSC【店先で談笑する出雲さん(左から2番目)=仙台市若林区荒町】

世の中を風刺したり、笑いを誘ったり—。
変わった文言を見て、思わず足を止める人も少なくない。
「これってどういう意味ですか」という問いかけに対し、出雲さんは「思いつくままに書いてるんだよ」と返す。
会話のきっかけになる。

「荒町だから、こんな気さくな会話ができるんだ」と出雲さんは自慢げに話す。
市中心部にほど近く、幸洋堂のような個人商店は減ってきたものの、隣人を大切にする昔ながらのつながりが、色濃く残っている。

2011年の東日本大震災の際、住民同士で物資や食料を分け合うなど、自然と助け合いの輪が広がった。
出雲さんも、手に入れた物資を店先で無償で配った。
「互いの距離が近い、荒町の良さが発揮された」という。

出雲さんは、店を営む傍ら、演奏会や手紙の書き方講座などのイベント企画に力を入れている。
イベントの後には酒宴を開き、交流の場を作ることも忘れない。
荒町の魅力を外部に発信するだけでなく、つながりを広げる場を作りたいという。

今まで企画したイベントで特に思い入れがあるのは「星空コンサート」だ。
1987年に始まった、荒町の毘沙門天でオーケストラの演奏を聞く催し。
最盛期は約1500人もの人が集まった。

コンサートは2007年に幕を閉じたが、今も店を訪れる客から「すてきなイベントだった」と言われる。

「できればもう一度、あの熱気を再現したいね」
荒町の広告塔を自任する出雲さんの意気は、衰えを見せない。

河北新報社インターンシップ7期 E班
法政大学2年 永山孝太
茨城大学3年 松原芙美
東北学院大学3年 玉川美樹
東北大学2年 北村早智里
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一般社団法人ワカツクと河北新報社が主催するインターンシッププログラム「記者と駆けるインターン」。学生たちがチームを組んで、仙台の中小企業や団体を取材した記事を紹介します。ときに励まし合い、ときにぶつかりながら、チームで協力して取り組んだ“軌跡”をお楽しみに♪