学生記者がお仕事の魅力を発見!仙台イケてる会社訪問
イケ社

新しい経営スタイルの保険代理店「あゆみサポート」

佐々木佳 佐々木佳
1,378 views 2014.04.28
佐々木佳 佐々木佳 東北大学修士2年(執筆当時)
保険代理店って、どんな仕事???

皆さんは「保険」に関する仕事と聞いて、どのようなイメージを持たれますか?難しそう?よくわからない?私も正直よくわかりません。
そもそも保険自体よくわからないんだよなぁ…。
身近なのに実はよくわからない保険の仕事、そして若きリーダーの下で新たな経営スタイルに挑戦する保険代理店「あゆみサポート」を学生記者・佐々木がご紹介します。テーマは「夢」です。

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仕事の魅力とは?

あゆみサポートは2009年に創業した保険代理店です。仙台市青葉区と角田市に店舗を構え、合わせて6名の従業員が働いています。保険代理店の仕事は、大まかにいうと、保険会社に委託を受けて保険商品(たとえば、生命保険や損害保険などがあります)を顧客と契約し、保険料を徴収することです。現在、あゆみサポートでは法人約200社、個人約450名の契約者を抱えています。

代表取締役の大槻秀樹さん(35)は保険代理店の仕事について、こう話します。
「保険の価値を伝えることで、お客さまの未来を手助けします」

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大槻さんがホワイトボードを使って説明してくださいました。

法人向けの損害保険を勧める場合を考えてみます。事業を成功させるためには、様々なリスクと向き合う必要があります。経営のリスクって、何でしょうか。
例えば、喫茶店を始めるとします。いくつか心配事が出てきませんか?
……お客さまを火傷させて訴訟を起こされたらどうしよう、コーヒー豆の価格が高騰したらどうしよう、火事でお店が焼けたらどうしよう……。

リスクを恐れているだけでは、いつまでも事業を始められません。これらの予期せぬ事態に備えるためにあるのが「保険」です。あゆみサポートでは、その企業の経営環境、財務状況、将来ビジョンを分析し、どのリスクに優先して備えるべきかを経営者と話し合います。確かに、自分だけでどのリスクに優先して備えるべきかを考えるのは一苦労。「プロ」によるアドバイスは心強いはずです。

「保険の価値は、万一のことが起きる前のリスクコントロールにあります。同じ保険商品なら補償の内容はどの店で加入しても同じですが、『価値』は変わります。契約前はもちろん、契約後もお客さまが安心して夢に向かって歩むためのお手伝いをするのが、私たちの役割なのです」。

あゆみサポートという社名は、この考え方から来ているそうです。また、現在は1件ごとに丁寧に対応することを目的に、いわゆる「飛び込み営業」は行わず、それぞれの相談に応じて顧客の元を訪問する営業方法を採っています。

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会社も自分も成長志向!

あゆみサポート仙台店のオフィスフロアは、今はご覧のとおり。仙台店で働いているのは大槻さんも含めて3名ですが、10名分くらいは机を並べられそうな広さです。「会社の成長を見越してオフィスを借りている」のだそうで、従業員が50名になった時の組織図も作成済みだとか。お客さまの夢を応援するだけではなく、大槻さんご自身の「夢」もしっかり見据えられているのですね。あゆみサポートでは一緒にこのフロアで机を並べて働く従業員を募集中です。

あゆみサポートの「人材育成」について、大槻さんにお話を伺ってみましょう。まず、採用の段階で保険の知識や営業のスキルはどの程度求められるのでしょうか。

「大事なのは知識や能力ではなくて、あゆみサポートとしてのビジョンを共有できる人かどうか。お客さまの未来のあるべき姿を一緒に目指していこうという姿勢です」。

専門知識や営業の技術は入社後でも身につけられます。それでも、「価値観」だけは入社前の段階で一致させておきたいというのが、大槻さんの考え方だそうです。

入社後は、企業の理念や接客(おもてなし)の基本などが網羅された「ハウスルールブック」に沿って研修を行います。また、来客対応など日々の業務を定期的にチェックし、「その時のベストは何か」を確認し合いながら改善を目指すトレーニングなどを行うなど、あゆみサポートでは、働く上での基本を重視した人材育成を行っています。

そして、ユニークなのはその名も「ハロー・グッバイランチ」という人事評価制度です。四半期(3ヵ月)に1回程度、大槻さんと従業員全員が揃ってランチを楽しみながら、夢や目標、悩みなどを話し合い共有するもの。話題は仕事上のことから、家族の話などにも及びます。この制度の狙いは、これからも会社の価値観を共有し、働くことができるかを定期的に確認しあうことで、従業員ひとりひとりの意識を高く保つこと。今後も働くことのできる従業員には「ハロー」、価値観を共有できなくなってしまった従業員には「グッバイ」を勧めるそうですが、今のところ「グッバイ」に至ったことはないとか。

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「夢」に向かって歩み続けるために

あゆみサポートでは、「ドリーミング・ルーム」という部屋で新たな人材育成の方法を試みています。

この部屋では、従業員がそれぞれの「夢」について語り、その実現に向けて必要なことは何か、会社として応援できることはあるかを話し合う場を月に1回程度開催しています。「マイホームを建てたい」「海外旅行に行きたい」など、夢の形は人それぞれだそうです。もちろん、これもあゆみサポートの大切な「人材育成」の一環。

「大人になると、夢を話す機会もないし、応援してくれる人もふつうはいませんよね。そのうちに、自分の夢を忘れてしまいます。夢を共有し合うことで、従業員が理想の自分に近づこうと前向きに働くことにつながると考えています」。

基になっているのは、海外では多くの企業経営に活用されている「ドリーム・マネージャー」という考え方。従業員が働くことの目標を確認することで、ひとりひとりのモチベーションが向上し、企業の業績にも良い影響を与えるとされています。大槻さんは自らアメリカの企業を視察し、いきいきと働く従業員の姿に感動。この春、日本の経営者として初めて「ドリーム・マネージャー」のライセンスを取得し、実践を始めています。

「従業員が夢の実現に近づこうとしている時、会社もまた、理想に近づいていくと思っています。保険代理店として、お客さまが理想の未来に向かって歩んでいくお手伝いをする上でも、私たち自身が夢を大切にするのは大事なことです」。

大槻さんの将来の夢の一つは、保険代理業が子どもたちの憧れの職業の一つになること。すでに米国では医者、弁護士に次ぐ憧れの職業に数えられているそうですが、それに匹敵するだけのやり甲斐がこの仕事にはあると大槻さんは言います。

「この仕事ほど、お客さまとの距離が近く、長くお付き合いできて、役に立てる仕事はありません。これまで日本ではあまり目立たない職業だったと思いますが、ぜひ多くの若者に興味を持ってほしいと思います」。

あゆみサポートのドアを開けると、従業員の方に笑顔で「お待ちしておりました」と迎え入れていただきました。それだけでなく、オフィスを丁寧にご案内いただいたので恐縮していたところ、「初めての方は、いつもこうしてお迎えしています」とのこと。記事の後半にあゆみサポートの特徴的な人材育成について書かせていただきましたが、それらが従業員にしっかりと浸透し、実を結びつつあることを実感できた取材となりました。

佐々木佳佐々木佳東北大学修士2年(執筆当時)
文章:名前(○大学○年)
写真:名前(○大学○年)
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あゆみサポート株式会社
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従業員数6人(2店舗合わせて)
住所仙台店 〒980-0811 宮城県仙台市青葉区一番町2丁目2-11 TKビル9F
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電話番号022-796-9180(仙台店)
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定休日土日祝日(年末年始含)