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スポーツ自転車の楽しさ発信!「二輪工房 佐藤」

小林奈央 小林奈央
4,208 views 2014.03.17
小林奈央 小林奈央 東北学院大学3年(執筆当時)
日に日に春めいてまいりました。暖かくなると、外に出かけたくなりますよね。お出かけの際、仙台市民の足として便利なのが「自転車」です。特に最近は、街中でスポーツ自転車に乗る人をよく見かけます。
クロスバイクやロードバイク、マウンテンバイクなど名前だけは耳にしたことがあるけれど、スポーツ自転車の楽しさって何? 素人でも乗りこなせるの?
スポーツ自転車にまつわる疑問を探るため、「二輪工房 佐藤」にお邪魔しました!

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時代とともに歩んできた自転車店

二輪工房 佐藤」は仙台市青葉区通町にある自転車専門店です。店内には色も形も様々なスポーツ自転車がずらり! オーナーの佐藤達雄さん(50)と奥様の美貴さん、そして、看板犬のモコくんで店を切り盛りします。

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創業は大正時代にまでさかのぼります。佐藤さんのおじいさんが開業した当時は、いわゆる「ママチャリ」などの普通の自転車やオートバイの販売が中心でした。しかし、時代の流れとともにお客様のニーズが変わってきたと佐藤さんは言います。「昔は、自転車といえば長く使うものだったけど、最近では乗り捨てられることもあるくらい、軽くて安い印象になってしまった」。人の命を乗せるものだから、大事にしてもらえる商品を提供したいと思うようになったそうです。

佐藤さん自身も趣味でマウンテンバイクに乗るため、家業を継いでから10年目でオートバイの店頭扱いはやめ、スポーツサイクル専門店にしました。普通の自転車はカタログでの販売をしています。

「二輪工房 佐藤」の魅力に迫る!

「ママチャリ」などの自転車は日常の中で荷物を運ぶ、子どもを乗せるなど実用性が重視されています。それに対してスポーツ自転車は「走ること」に特化した自転車です。車体は軽く、ママチャリと同じ力で漕いでもより速く進みます。また、坂道などでも走りやすいよう、多段階のギアが付いています。つまり、楽に走れるので身体への負担が少ないのだそう。スポーツ自転車ブームも手伝って、二輪工房の年間の売上台数は300台にもなります。

さっそく、二輪工房の魅力について伺いました。

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佐藤達雄さん
まずは「お客様にとって良い商品」を提案することにこだわっているところです。

取引先のメーカーブランドと対面商売、つまり顔の見える関係で取引を行っています。また、自転車の欠損などがあった場合の永久保証をしてくれる商品を選りすぐって店頭に置いています。品質が良く、信頼が置けるブランドにこだわっています。

satou自転車についての知識や使い方の説明」にも力を入れています。

スポーツ自転車は、一般自転車と比べて車体がとても軽く、耐久性にも優れています。正しい知識を持って正しい乗り方をすれば、長い時間、長い距離を走ることも可能です。
ここで重要なのが「正しい知識」と「正しい乗り方」。一般自転車に比べて、ちょっとコツがいるのです。
ギアの使い方、ブレーキのかかり方、車体の手入れの仕方など、一般自転車とは違う点がいくつもあります。購入後の点検や調整も不可欠です。佐藤さんいわく、自転車は「身近すぎる存在」ゆえに、正しい使い方や商品について等を知らずに使われているケースがほとんどで、その結果破損したり身体の痛みが生じてしまっている、との事でした。

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satou最後は、実際に乗っていただきます

なんと、口頭説明にとどまらず、試乗までできてしまうのです!ヘルメットとグローブはお借りすることができ、佐藤さん自ら並走して指導をしてくれます。私も早速ヘルメットを被り、乗ってみることに。

クロスバイク、初体験!

クロスバイクは、軽い車体、フラットなハンドル、サドルの幅が広めなど一般自転車に見た目が近く、初心者にも乗りやすいと言われるスポーツ自転車です。タイヤの幅によって乗り心地が違ってきます。今回乗せていただいたクロスバイクは、一般自転車と比べてかなりタイヤが細いもの。漕ぎ出し方や停車の仕方、佐藤さんの見よう見まねでやってみますが…。

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バランスを取るのが難しく、思うように体が動かない! 何とか漕ぎ出し、そのまま近所の道路へ走り、前方で支持を出してくれる佐藤さんに必死について行きます。段差や坂道など、随所で止まって乗り方のコツをレクチャーする佐藤さん。まるで「自動車教習」を受けているようです。道路をスイーッと走り抜けるのはとても気持ちがいいですが、一般自転車とは形もスピードもペダルの重さも違うスポーツ自転車を、自己流で乗るのは難しいと感じました。だからこそ、充実したサポートはとても心強いです!

サポートで広がる自転車ライフの楽しさ

佐藤さんは自転車イベントへの参加の提案をしています。
お客さんに紹介するのはスキルやスピードを競うレースのようなイベントではなく、長距離のコースで景色や補給食を堪能できるような「走ること」を楽しめるイベントが主です。
せっかく購入しても、通勤や通学にしか使わない、というのは少々もったいない。佐藤さんは自転車の「便利さ」だけではなく、「楽しさ」も提供しています。自転車イベントで知り合ったお客さん同士が繋がり、友人になります。中には結婚される関係にまで発展したお客さんも!

satou自転車とは「無機質だが、驚くほど人生を豊かにしてくれるもの」です。

「自転車は、一種の生涯スポーツです。身体や心に影響が出るので自転車選びはしっかりお手伝いします。適当な提案や説明なんてできませんから」
そうして購入したお客さんに言われる「ありがとう」に、佐藤さんは「とてもうれしく、この仕事にやりがいを感じる」と顔をほころばせます。

人手不足のために手が回らないことや物流の関係で提供できない商品があるなど、お客さんに対して心苦しく感じる課題もあります。これからはそれらの解決を視野に入れつつ、親子3代続く自転車への信念を曲げずに営業を続けたいと考えているそうです。

小中学生の頃は、自転車に乗るのが楽しくて、どこへ行くにも自転車に乗っていました。年を重ねるにつれて、移動手段は車や電車などに変わり、自転車には乗るのが億劫に感じることすらあるようになりました。佐藤さんは、「正しい姿勢や乗り方を覚えれば、自転車に乗るのは楽しい」と言います。試乗し、アドバイスをもらいながらスイスイと風を切って街中を走るのは確かに楽しく、また快感でもありました。小さいころのような自転車に乗るワクワクが味わえるのは、二輪工房でのサービス・サポートがあってこそ。お客さんのニーズに添って、いい商品と共に「楽しさ」も提供する。佐藤さんの心意気に触れられたように思います。

小林奈央小林奈央東北学院大学3年(執筆当時)
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二輪工房 佐藤
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