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「仙台ゲームコート」ゲーム業界という海原へ、力をあわせていざ出航!

いぐみん いぐみん
904 views 2018.07.05

仙台の勇者が集まった!?

“仙台で面白いものを作りたい”という熱意にあふれた人たちが、動き始めた模様!そんな情報を聞きつけて、仙台のゲーム会社が集まってできた業界団体「仙台ゲームコート」を取材してきました!
そもそも“業界団体”って何でしょう?調べてみると…
「業界を通じて利害が共通する課題に対して、企業が共同して対応するための団体」とのこと。
では、仙台ゲームコートにも何か目的があるのでは?

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取材に集まっていただいたのは、団体の代表で「株式会社インフィニットループ」仙台支社長の澤田周さん、「合同会社オクト」代表社員CEOの小山正祐さん、「株式会社ピコラ」代表取締役の金子篤さん、「株式会社KITERETSU」柴田広大さんの4人。

仙台ゲームコートの“ステータス”

2018年4月14日に設立された「仙台ゲームコート」。現在参加している企業は、インフィニットループ、合同会社オクト、株式会社ピコラ、株式会社KITERETSU、株式会社NIXEの5社です。

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▲代表の澤田さん

ゲームが完成するまでの工程には、企画からプログラム、デザイン、サウンド、デバッグ(プログラムのバグを見つけて手直しすること)とさまざまな仕事があります。ゲーム会社は、その工程のうちの一部を担うことが多いといいます。各社には、それぞれの得意分野があるのです。
仙台ゲームコートの参加企業の皆さんは、「自分の手で、面白いものを生み出したい」という情熱を持っています。しかし、1社だけですべての工程を担い、1つのゲームを作り上げるのは難しいのが現状です。そこで、企業同士が協力者となり、強みを活かし、弱みを補い合うことで、“仙台で” “自分たちで”面白いものを作ろうという目的のもと生まれたのが、業界団体「仙台ゲームコート」なのです!

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▲金子さん

団体では、何が始まっているのでしょう?現在は、各社の代表者が隔週で集まり、本格的な活動に向けて話し合いを進めています。仕事終わりに集まるため、会合の初めは皆ぐったりしているのだとか。
他には、団体の存在を知ってもらうためにWEBページでの情報発信や、自主的な勉強会も行っています。企業の枠を越えてプログラマーをヘルプとして派遣する、一緒に仕事の案件を受けるといった連携は、すでに始まっています。

ゲーム業界における仙台の“Lv”は?

ゲーム業界では、家庭用ゲーム機の制作が主体でしたが、パソコンやスマートフォン用のゲームが開発され伸びてきています。今後、こうしたソーシャルゲームが主体となっていくのか、まだ家庭用が強いのか、転換期を迎えている模様。ソーシャルゲームの発展で市場は拡大し、企業の参入障壁も低いため、群雄割拠の状態です。

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▲小山さん

そんな業界の中で、仙台ってどんな状況なのでしょうか?仙台は、業界の主力とまではいかないものの、ゲーム制作に携わる会社は増えてきており、20~30社ほどあるといいます。しかし、WEB制作やコールセンターのように、本業に加えてゲーム制作に携わっているという企業がほとんど。ゲーム制作を中心に事業を行っている会社は、数社だけです。
「仙台ゲームコート」は、ゲーム制作が専門の企業の中でも、面白いことをしようと考えている人たちの集まりなんですね。

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▲柴田さん

ゲームコートの目指す“TRUE END”とは??

「仙台ゲームコート」の夢は、仙台のゲーム市場の規模を10倍に広げること!今はゲームといえば東京や福岡、名古屋、札幌、大阪などが挙げられます。その次に“ゲームといえば仙台”と言われるくらい目立つ地域になることを目指しています。仙台をより良いゲーム制作の環境にするために、学生の教育支援や人材育成にも力を入れていきます。
仙台ゲームコートとして請け負う本格的な仕事は、“タイミングさえあれば今からでもやりたい”と意欲を燃やす皆さん。「まずは成果を出し、信頼を得るための最初の1歩となる仕事をしたい」と話していました。

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最後に、それぞれの仙台ゲームコートにかける思いを聞きました!

GC-sawadaインフィニットループは元々WEBシステムの作成を行っていた会社で、ゲーム制作ではプログラム専門です。エンジニアが幸せでいられる環境、楽しさだけでなく良い意味での厳しさややり応えのある環境を目指しています。ゲームコートによって、仙台をそんな環境にしたいです。
GC-koyama好きな場所で、好きなことをする。それが仕事であるってことは、とても幸せだと思います。これからも仙台で好きな仕事を続けたいし、続けていける環境を目指します。
GC-kaneko仲間とゲームを作ることが純粋に楽しいです。ゲームを作る中では必ず困難にぶつかり、試行錯誤した後に突然面白くなる瞬間があります。そういった喜びを共有できるから、仲間とゲームを作るのが楽しいんです。そういった仲間を増やしていきたいですね。
GC-shibata仙台でもできることなのに、ゲーム制作のために他の場所へ行かなくてはならないのはおかしいと思っています。そんな反骨精神のまま生き続けても、生き抜くことができるという事例をこの団体で残したいです。

それぞれの熱い思いを聞きましたが、共通していたことは「好きな場所で、自分が良いと思うもの・面白いと思うものを作りたい」という思い。仙台ゲームコートは、その思いを実現させるための“手段”なんですね。

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そして取材後記へ…

仙台のゲーム会社が、このように熱意を燃やして動き始めていると知って驚きました。仙台から面白いゲームが生まれていくと思うと、私自身とても楽しみです!そして「好き」や「楽しい」を仕事にしている4人の方のお話を聞いて、皆さんとても活き活きとして輝いているように感じました。私はこれから就職活動が始まるのですが、仕事を選ぶ際の“軸”をしっかり考え、将来、私自身も活き活きと仕事に取り組むことができるように頑張りたいと思いました!
業界団体の話を聞く経験は初めてだったのですが、1つの会社だけでなく、業界全体の状況や課題、取り組みを知ることができ、とても勉強になりました。ほかの業界にも団体があるのか・どんな目的の団体があるのか興味がわいてきました!これからは企業のみならず、業界団体にも着目していきます!!!

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取材協力:仙台ゲームコート
文章:古舘 凜子(東北大学3年)
写真:稲葉 史恵(ワカツク)

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いぐみん
いぐみん
「いぐする仙台」のマスコットキャラ“いぐみん”
学生記者のみんなの活動を見守ったり、たまにふらっと取材したりするのが仕事。
趣味は寝ることと、学生記者のみんなの記事を読むこと。
永遠の大学生だけど、それなりに荒波も乗り越えてきてるらしいことが、言動の端々からうかがえる。