テラス

【いぐするテラス】KM International Trading and Consulting 中正宏さん

澤畑 学 澤畑学
146 views 2017.04.27
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KM International Trading and Consulting 代表 中正宏さん

世界をフィールドに「オンリーワンになる」キャリア

仕事をする上での自分の特徴ってなんだろう?自分が「活きる」場所って?
就職活動をしている人に限らず、将来や、キャリアを考える際に、多くの人が悩むことではないでしょうか。

3月9日に開催した「いぐするテラス」のテーマは「世界をフィールドに『オンリーワンになる』キャリア」。
オンリーワンって?ましてや世界をフィールドにして働くってどういうこと?
参加したのは様々な興味を持った6人。「実際に海外に行ったりする中で、現地の人と日本の若者の意識のギャップに興味を持った」という人や、「就活中で、働くことについて話を聞いて勉強したい」「大学で国際協力について勉強していて、海外だからこそ得られるもの、海外で働くことのやりがいを知りたい」という学生などが集まりました。

貿易の最前線で、「共に闘う」

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ゲストの中正宏さんは、1978年生まれの39歳。シンガポールで外資物流会社のカスタマーサポートの仕事をしたり、ベトナムで別の外資系物流会社の営業マネージャーを務めたりするなど、10年間海外で仕事をしていました。
昨年起業し、KM International Trading and Consultingの代表を務めています。そのほかにもベトナムで立ち上げた会社の役員や、日本の経営コンサルティング会社で企業研修の講師、JETRO(日本貿易振興機構)のプログラムで、農林・畜産・水産・食品分野の輸出を支援する専門家としても働いています。
JETROでこの分野の専門家は、日本全体でみても25人 しかいないそう。
「専門家」というと、知識や経験をたくさん持っていて、アドバイスをくれる人というイメージがありますが、八戸から大分まで、中小企業25社の支援を行う中さんは、ただ知識を教えるだけでなく、「一緒になって、寄り添う。自分は社員じゃないけれど、社員と同じ気持ちで、前面に立って共に闘うこともある」といいます。実際、支援先の企業に同行して、ベトナムやカンボジアなどの国を月に何度も行ったり来たりするのだとか。

海外に出て気づいた、日本とのギャップ

中さんが海外へと飛び出したのは、25歳のとき。
「なぜ海外で働こうと思ったのか?」という参加者からの問いに、「直感で、日本が厳しいと思った」と答えた中さん。21歳のとき、初めての海外旅行で訪れた中国・香港で、「グローバル」な傾向を強く感じたそうです。
「旅行中使っていたのは中国語ではなく英語。でも自分は英文科なのに全然英語話せなくて。すごく恥ずかしい思いをして、『このままじゃまずいな』と」。
また、「すごいエネルギーを感じた。このまま日本にいて日本語だけ話して仕事しているだけじゃどうにもならないな、と思った」と当時の様子を振り返る中さん。帰国してから日本で3年働きお金を貯めた後、一念発起してオーストラリアのパースへ行き、現地で働きながら英語の勉強をしました。ここから10年に及ぶ海外でのキャリアが始まりました。
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そしてつい最近も、日本と海外のギャップに危機感を感じた出来事があったそうです。
1年ほど前に、ベトナムの大学で講師をしたときのこと。授業の終わりがけ、中さんは教室にいた生徒に対して、こんな質問を投げかけました。
「ところでみなさんは、なんのために働くの?みなさんにとって、働くってなんですか?」
生徒たちがわーっと手を挙げ、口々に答えました。
「私は6人の兄弟がいて一番上です。両親が貧しくて、5人の兄弟は残念ながら高校にも行けない。でも両親は本当に一生懸命働いて、僕のことを大学に行かせてくれた。今度は自分が稼いで、5人の兄弟を、なんとか高校大学に行かせたい。」
「私は高校3年間、大学4年間、いろんな勉強をしました。7年間で勉強したことを社会で生かしたい。自己実現をしたいんです。」
「日本に比べて、ベトナムってまだまだですよね。私たちがこれからいっぱい働いて、この国を豊かにしていきたい。」
おりしも2週間後、日本で同じくらいの年の人に講演する機会があり、まったく同じ質問をしたそうです。
「ベトナムではわーっと手が挙がったのに、日本ではしーんとして、誰も僕に目を合わせてくれない。無理やり指した人の答えは『お金』『趣味を充実したい』『わかりません』。この瞬間、僕は感じました。『これじゃ抜かれる』と」。

「オンリーワン」だから「ナンバーワン」

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「日本がつまんないと言われるのが、これから日本で働く身としてちょっとショックだなと思っていて。もっとこうしたら日本もよくなるのでは、ということはありますか?」
中さんの実感を聞いて会場からはこんな質問が飛び出しました。それに対して、中さんは、「まずひとつの事実として、今、僕は日本にいます。2015年に日本に帰ってきた後、もう一回海外に行く選択肢もあった。でも残ったのは、今はここにチャンスがある(と感じた)から」。続けていいます「2005年の時点では、僕は日本より海外がいいと思った。でも2017年の時点で自分は、日本にいたほうがいい(と考えている)」。

自分の強みは、英語、貿易にかかわった経験、10年間の駐在経験、フットワークの軽さ、と中さん。どれも単体でみたら大したことない、と言いながらも続けて「でも、全部組み合わせたら、オンリーワンになれる。オンリーワンの中で仕事しているから、実績ができ、ナンバーワンになれます。農産品の輸出というニッチな領域だけど、国の後押しもある。この仕事を海外でやろうとしてもできない。今の僕のオンリーワンのスキルは、日本だからこそ生きる」。
中さんの経験に基づくエピソードに、圧倒された表情の参加者も見られました。

何のために働く?

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「海外のいいところは、エネルギーを感じられるところ。みんな未来へ向かって進んでいる」と語る中さん。
日本の現状に危機感を感じつつも、「だからこそ、なんとかしないといけないよね。だから、こうやって若い人に伝えるということをしています。自分がやってることはこういうことです、夢があって楽しいよ、一緒にやろうよ、って」。
参加者も、イキイキと話す中さんの姿を見て「何歳になっても夢を追い続けている人はカッコイイと思った。こんな人になりたいし、もっと使命感をもって働く人が増えてほしいと思いました。」「何のために働くのか?というのを考えながら、夢を持ち続けたいと思いました。」と、口々に感想を話していました。

取材協力:KM International Trading and Consulting
文章:澤畑学(ワカツク)
写真:安部静香(いぐする仙台)

次回のいぐするテラスは5月9日♪

地域で働く人のトークライブ「いぐするテラス(いぐテラ)」は隔週火曜日に開催!ゲストと参加者の距離が近く、どんな話が聞けるかは、参加者次第の部分も?!
就活どうしようかなーとちょっと迷っている人、とにかく働く大人に会って話をしてみたい人、大人と話すのは緊張するから慣れておきたい人、起業に興味がある人…参加してくださいね!
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東北発ファッションで地域を元気に!

2017年5月9日(火) 18:30~20:00
株式会社リードインファッションの代表取締役、伊藤洋さんはアパレルブランドを下支えす東北の会社を応援をする一方で、ファッションやアパレルに興味のある若者も応援したいと就職相談にも乗っています。
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