テラス

「一般社団法人ワカツク」松浦智博さん【いぐするテラス】

西條 那菜 西條 那菜
387 views 2017.05.18

~1,2年生から始める就活のススメ~

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4月25日のいぐするテラス、お話ししたのは一般社団法人ワカツクの松浦智博さんです。ワカツクは地域の企業と学生を繋ぐ役目を担っている団体です。松浦さん自身、キャリア教育コーディネーターとしてこれまでたくさんの学生と向き合ってきました。
『大学1,2年生から始める就活のススメ』と題した今回のいぐするテラスには、「どんなことを大切にして将来を選べばいいかわからない」「2年生の今からでもできることを知りたい」という人が集まりました。

就職=職業に就くこと。会社に入ることが目的ではない。

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「就職とは『職業に就くこと』であって、会社に入ることが目的ではありません。みなさんの就活のイメージは『就職活動』ではなく『就社活動』になっていませんか?」と松浦さんは問います。会社のネームバリューや安定感を重視して学校を卒業したあとの進路を選んでいる人も少なくありません。会社の知名度が高ければ、社会からの信頼もあるでしょう。
「しかし、それは自分のやりたいことでしょうか?」と松浦さんは続けます。
新卒で入った会社を3年以内にやめる人は約3割いるそう。実際に働いてみると、思っていたものと違っていた、自分のやりたいことじゃなかった、という理由でやめてしまう人が多いそうです。
「思っている以上にやめる人が多い!」と驚きを隠せない様子の参加者に、松浦さんは経営学者のピーター・ドラッカーの言葉を紹介してくれました。『最初の仕事はくじ引きである。最初から適した仕事につく確率は高くない。得るべきところを知り、向いた仕事に移れるようになるには数年を要する』
その言葉を聞いたみんなは、「就活を重く捉えすぎていたけどもっと楽に考えよう」と気持ちが軽くなった様子でした。

大事なことはライフプランを立てること

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会社のネームバリューだけで働く先を選択しないためにはどうすれば良いのでしょうか。
「自分はどう生きたいかという将来のライフプランを立てることが大事です」。
人生の歩み方は人それぞれ。仕事で何かを成し遂げたい人もいれば、趣味に時間を費やすことを大事にする人もいます。何歳までにこんな状態になっていたいという目標を持った上で、その状態になるために『職業を選ぶ』ことが大事なのです。
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ここで松浦さんが『____歳の時までに_____________な_____________になりたい』と書かれたシートを出し、参加者全員で実際にライフプランを立ててみました。
「難しい~!」といいながら自分の人生と向き合い、「ライフプランを考えるきっかけになって良かった」と自分の人生を考えることの重要性を実感したようでした。

経験することで「選択肢」と「できること」を増やす

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「自分の将来について自分で考えて決められるようになってほしい」と松浦さん。そのためにも「色々な人の生き方に触れ、職業を知ることで選択肢が増える。できることが増えることで自分の可能性を広げてもらいたい」。
就職活動では、学生時代に部活の大会で賞をとった、学生団体で活動していた、という「結果」はそれほど大事ではないと松浦さんは言います。大事なのはそこから何を学び、会社に入ったときにその経験をどう活かせるか、どう活かしていきたいか。
「本当にその仕事をやりたいと思っているのかという『熱意』を経営者は求めているんです」。
では熱意を持てるほどの『自分のやりたいこと』はどう見つければいいのでしょうか。どんな仕事に就きたいか、どんな生き方がしたいかを考えるには、まずどんな仕事があるのかを知る必要があります。「日本には職業の種類は28,000種類、企業の数は380万社もある」と聞き驚きを隠せない様子の参加者たち。
今のうちから、様々な大人に出会える場所へ行って話を聞いたり、インターンで実際の企業で社会経験をしてみたり、色々な経験をして自分の得意なことや苦手なことを知ることが大切だと松浦さんは教えてくれました。話を聞き、参加者は「今はネームバリューを求めて就活の話をする風潮に呑まれているが、流されることなく自分の選ぶ生き方のまま進もうと思った」「学校とバイトだけではなく、いろいろなことに挑戦してみます!」と意気込んでいました。

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取材:一般社団法人ワカツク
文章・写真:西條那菜(ワカツク)

次回のいぐするテラスは5月23日♪

地域で働く人のトークライブ「いぐするテラス(いぐテラ)」は隔週火曜日に開催!ゲストと参加者の距離が近く、どんな話が聞けるかは、参加者次第の部分も?!
就活どうしようかなーとちょっと迷っている人、とにかく働く大人に会って話をしてみたい人、大人と話すのは緊張するから慣れておきたい人、起業に興味がある人…参加してくださいね!
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社会人12年目の異業種転職:0からのスタートで学んだこと

2017年5月23日(火) 18:30~20:00
一般社団法人ワカツクの内藤勘太郎が、これまでの常識が通用しない、新しい環境に飛び込んだ経験を基にお話しします。
2013年よりコーディネーターとしてワカツクに在籍している内藤さん、実は前職は、放射線機器を扱うエンジニアでした。機械と数字に向き合う仕事から、まったくの異業種転職。価値観・考え方が違いすぎて、困惑したことも一度や二度ではありません。でも、それぞれにそれぞれのおもしろさがある。異業種で働く経験から見えてきたこと、学んできたことは?

「一度就職したら、ずっと同じ仕事を続けるのかな…?」「今してる勉強と将来のキャリアがつながるイメージができない…」そんな皆さんの「キャリアの悩み」についても、できるだけお答えできればと思います。

就活真っ最中の方も、そうでない方も、全学年大歓迎です。ぜひご参加ください!

6月は13日に開催です!

日時:6月13日(火)18:30~
ゲスト:株式会社ジョブ・ステーション 代表取締役社長 池松 邦彦さん

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