身近な大人に聞いてみた はたらくってどういうこと?
ワタシゴト

洋服は第二の名刺。ファッションを通して人が成長できる場を作る。

櫻澤健太 櫻澤健太
1,780 views 2014.11.07

大和田晋吾さん(29歳)株式会社ユタ・ティー・アイ・オー

人が成長していく店

株式会社ユタ・ティー・アイ・オーで広報兼買い付けをしている大和田さん。仙台市青葉区にある古着店「Utah(ユタ)」は、アメリカで買い付けた選りすぐりの古着を扱うお店です。でも、単純にいい物を置いてあるだけならほかにも店はあります。「人のつながりを大切にする」「日常の何気ないことを話に行きたくなる」そんな接客を心がけています。

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店内では、洋服店とは思えないほど楽しげな会話が聞こえてきます。「何かあったらUtahに行こう」。最初は暗かった若者も服装が明るくなることで、性格まで明るくなる。そんな人は少なくないそうです。

「実際に劇的な変化を遂げた男の子がいました」。
彼がお店に通い始めたのは高校を卒業して間もない頃。最初は人の目を見ることもできませんでした。342日も店に通い続け、気がついたら会話の中心になるまでになっていました。県外への就職が決まって一緒に挨拶に来たお母さんは「今まで息子のこんな姿は見たことない」と涙したそうです。就職後は新人のリーダーを任されたと聞いた大和田さんは「すごくうれしかった」と話します。服を通して人を変えることが最大の喜びでもあります。

 

お笑い芸人からの転身

大和田さんは高校を卒業するとすぐ、お笑い芸人を目指しました。しかし、目指していた芸人像と現実とのギャップを痛感し、芸人になることをやめました。その後、アルバイトを転々し、ふと立ち寄ったある古着店から働かないかと声をかけられました。元々洋服が好きだったので働くことにしました。最初に勤めた店は人数も多く、組織の歯車でしかなかったそうです。

「どうせやるなら本当のことをしたい」と、縁があった現在のUtahに転職しました。当時はオーナー1人しかおらず、大和田さん自身もアメリカに買い付けに行けるなど現場に関われるところに惹かれました。

芸人時代の経験も無駄にはなっていません。「ここぞというときに人前でしゃべれる。お客さんと距離を縮めたり、洋服を好きになってもらうツールとして笑いが役に立つ」。買い付け先のアメリカでも本領発揮。そうして付いたあだ名が「Happy Face(ハッピーフェイス)」。仙台はもちろん、海外でも人を楽しませ、自らもいつも笑顔でいるからこそのニックネームです。

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常に新しいものを

Utahは「nariwai」という新店舗を9月にオープンさせました。今までの古着店とは違い「新品を扱うこと」が新しいところだそう。洋服のほか伝統工芸品も扱います。伝統工芸品×洋服という新たな試み。「お客様の日常を大切にする」という根っこは変えず、大和田さんはこれからも常に新しいものを生み出していきます。

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若者は無茶をしろ!

とにかく若いうちは無茶をしてでも挑戦することが大切。若いときに経験したさまざまなことが、その後の人生で必ず役に立つはずです。私も周りが大学に進学していく中「芸人」という、いばらの道を歩みましたが、その経験が今の仕事にも活かされています。

私は、洋服店だから洋服へのこだわりが強ければいいと思っていた。しかし、その先にいるお客さんに思いを馳せることも大切なことだと、気づかされました。どんな仕事でも人と関わることになります。「人と人のつながり」を重視していくことは成功の近道になるのだと教えていただきました。
櫻澤健太櫻澤健太法政大学3年(執筆当時)
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この記事を書いた人

櫻澤健太
櫻澤健太
法政大学3年(執筆当時)