「おいしいって、しあわせ!!」宮城の食材と思いを乗せたトラックが街を走る!
「おいしい食べ物と大好きな人たち。そして素敵な空間の全てが揃うことによって、
料理はおいしく感じられるんです。
その中で、私たちはおいしい食べ物を提供することをお手伝いしています」
株式会社ほまれフーズ取締役専務である丹野真衣さん(38)は笑顔で話す。
▲食用花(エディブルフラワー)を説明する丹野さん(8月27日仙台市若林区卸町)
仙台市若林区卸町にある、ほまれフーズ。前身である丹野食品から50年続く老舗で、業務用食品卸しを行っている会社だ。商品は野菜や果物だけではなく、箸や炭、固形燃料など食品に関わるもの全てを取り扱う。仙台中央卸売市場や築地市場から仕入れた商品は、取引先である仙台市内の約400店のホテルやレストランに届けられる。
情報をいち早く発信する
ほまれフーズでは、自社ホームページ内で「厳選食品ほまれNEWS」という特集を組んでいる。化学肥料や農薬を使わない等の高い基準をクリアし、公的な認定機関による認定を受けた「オーガニックワイン」。彩りが鮮やかで、サラダとしても食べられる「ミニリーフ」と、厳選してこだわりぬいた商品を積極的に紹介している。
「あのときは、宮城県産の野菜や果物の注文が減りました」
丹野さんは、東日本大震災直後を感慨深げに振り返る。当時、取引先では、放射能問題による風評被害で宮城県産の野菜や果物を敬遠する動きがあった。
震災から約2年半が経った今。「ここ1年で、宮城県産を使う取引先がとても増えました。そして、宮城だけではなく、東北の食材を使う取引先も増えているんですよ」
丹野さんはうれしそうに話す。
宮城、そして東北を元気にしていきたい。そんな思いから、宮城、東北の食材をつかうホテルやレストランが増えているという。
「食品卸しは食べたお客さまから直接見える仕事ではないし、華やかなものとはいえない。でも、裏方としてみんなの生活を支えているんです」
顔が見えないお客さんのために、そしてお客さんが食事で笑顔になるために-。
「おいしいって、しあわせ!!」
そう書かれた14台のトラックが、今日も仙台のどこかで食材を運び続ける。
取材を終えて
「同年代の人たちに物流のことをもっと知ってもらいたい」。ゼミの専攻がロジスティクス(物流)ということもあり、そのような思いで書いた原稿です。取材で一番印象に残っているのは、丹野さんの人柄!アクティブでかっこいい女性である丹野さんを見て、丹野さんメインで原稿を書きたいなと思ったほどです。裏方として支えている方が輝いているからこそ、企業がいきいきと見える。そう感じた取材でした。
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