テラス

「株式会社 仙南測量設計」加藤英司さん【いぐするテラス】

安本 亮 安本 亮
238 views 2019.02.21

経営理念って?地域企業のリアルな奮闘記

新年第一弾、1月11日のいぐするテラスのゲストは、主に測量・設計の仕事を行っている「株式会社 仙南測量設計」の代表取締役、加藤英司さん(3代目社長)です。人前で発表する機会が少ないという加藤さんでしたが、終了時間ギリギリまでアツくお話しされました。

昭和53年に創業した仙南測量設計は、測量(地球に存在する自然物や人工物を測定し、空間情報をつくる仕事)と設計(測量で得られたデータを、地図に落とし込む仕事)を主な事業内容としています。

加藤さんの実家は農家で、測量や設計には専門学校で興味を持つようになったと言います。

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突然の事業継承、苦労の連続

2代目社長の在任中、「コンクリートから人へ」という政策や景気の減退によって、業界全体の見通しが悪化。そんな中、2代目社長が病気のため亡くなり、平成22年に加藤さんが突如、3代目社長になりました。

しかし、突然経営者になったこともあり、帳簿などの見方も分からず、会社が抱える借金の多さに唖然としたという加藤さん。翌年に東日本大震災が発生し、災害復旧工事の需要が高まったことや、自身の楽天的な性格もあってなんとか会社を経営してきましたが、それでも借金を返済しきることはできなかったといいます。

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宮城県中小企業家同友会へ入会、経営理念の設定

会社経営に四苦八苦していた加藤さん。転機が訪れたのは、平成25年のことでした。地域の情報誌「コミュニティ・アイ」をきっかけに、その情報誌を発行している印刷会社の代表取締役で、当時の宮城県中小企業家同友会の亘理支部長を知り、同友会への入会を誘われました。(中小企業家同友会は、中小企業の経営者が自主的に参加し、学び合う団体)

それまでは行き当たりばったりの経営だったため、「経営指針書」を作成しようと、まず「経営理念」から設定することになりました。しかし、社員全員にとってわかりやすく、かつ自身の想いを具体的に表現できる経営理念を設定することは非常に難しく、辛辣で厳しい意見をもらうこともありました。

ようやく完成した経営理念には、加藤さんが込めたかった「情報技術の活用」「社会性」「人間性(共育)」の3つが詰まったものになりました。

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経営理念から地域貢献へ、そして田んぼアート事業の誕生

経営理念を設定したことにより、会社の存在意義が社員に共有されただけでなく、「地域で何かやらねば」という地域貢献への使命感も生まれました。

ちょうどこの頃、周辺の自治体から「田んぼアートをやりたい」という提案を受けた加藤さんは、自社の測量技術を活用できるこの事業に瞬時に目を付け、この事業の援助を始めました。角田市で行った田んぼアートでは、地域の高校生やボランティアと共に取り組むことで地域活性化に貢献し、新聞にも取り上げられました。

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取材を終えて

加藤さんが最後に私たちに投げかけた「あなたの使命は何ですか」という問いが、とても印象に残っています。就職活動中の私は、自己分析などを通して自分の存在意義について考えたことがあります。私は「他の人から必要とされ、感謝されるような人になる」ということを使命だと思っています。参加者の中には、「環境問題を解決したい」という使命を持っている人もいました。

「経営理念とは何か。またそれがなぜ重要なのか」。シンプルでありながら、深く考えたことがあまりないと思われるこの質問にじっくりと向き合えたのは、本当に有意義だったと思います。今回得られた考え方や価値観を、今後の就職活動や人生に生かせていけたらいいなと思っています。

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取材協力:株式会社 仙南測量設計
文章:安本 亮(東北大学3年)
写真:稲葉 史恵(ワカツク)

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この記事を書いた人

安本 亮
安本 亮
東北大学
大学進学を機に静岡から仙台に来ました。静岡出身ですが、スキーやスノボが大好きで、冬には仙台でもよくやります!これから、いぐするの活動を通して様々な会社や業界を知れたらいいなと思っています!