身近な大人に聞いてみた はたらくってどういうこと?
ワタシゴト

たくさんの地元のお客さまのために。「通信」という強みを生かして働く

石塚奈津美 石塚奈津美
244 views 2015.03.16

仙台通信機器 針生修さん(27)

お客さまに、よりよいサービスを

従業員数14名の会社で、入社当時から営業を担当している針生さん。宮城県内の企業を中心に、ビジネスホンなどを販売し、ネットワークや電話回線の利用方法などを提案するのが主な仕事です。
変わり続ける通信機器やネットワーク環境について、顧客から相談されることもあります。それに対して「通信という自分の強みで相手の役に立てた時に仕事のやりがいを感じる」とか。心に残っているのは「怒られてばかりいたお客さまに自分の提案を評価してもらい、とても喜んでもらえたこと」と振り返ります。
主力のビジネスホンは、買い替えなどで次に声を掛けてもらえるのは5年以上先になるのがほとんどだそうです。「そこで一度きりの関わりになるのか、その先も依頼し続けてもらえるかは、営業の仕事次第。お客さまとの距離を縮めて、会社に定着してもらうことが目標です」。

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地域に密着した会社の雰囲気

会社に興味を持ったのは、通信やネットワークに関心があったことに加え、参加した中小企業の合同説明会で社長と直接話をしたことがきっかけ。その後、会社のインターンに参加して、営業部長の仕事を間近で見た時に「地元のお客さまとの距離が近いことに驚いた」と言います。今も地域に密着した会社の良さを強く感じてるそうです。
営業志望で入社を決めてからは、社員同士のつながりの強さを実感したとか。「社員がお互いの仕事に敬意を払っており、社内には風通しがよく相談しやすい雰囲気があります」と話します。同じ失敗を繰り返して落ち込んでいた時も、見放さずに失敗をカバーしてくれた上司の存在が自然と針生さんを立ち直らせてくれたそうです。
「良い営業マンになるには、金額の大きい仕事をするより、どれだけ多くの人と関わるか」。そんな営業部長の言葉を胸に、自分の仕事と向き合っています。

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自分が使える武器を増やす

入社から3年目を迎え、今では後輩ができました。仕事の全体像が分かってくると、だんだんと会社が地域に果たす役割が見えてきます。東日本大震災の経験があるからこそ「情報を扱うこの会社は、非常時にも社会に貢献できる存在」と感じています。
それでも上司には「通信の仕事は自分に何ができるかが分かった3年目でも、まだ半人前」と言われました。「何ができるようになったら一人前なのかは、まだ教えてもらえない」とか。一人前を目指して、これからも経験を積んでいきたいと考えています。
「自分が提案するときに使える武器を、もっと増やしていきたい」。新しいものを吸収しながら、これからも顧客のさまざまな要望に向き合っていきます。

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直接、会社を見に行ってほしい

学生のうちはもっと自分から、企業がどうなっているか見に行くべきだと思っています。会社に足を運んで実際に見学したり、OBOG訪問などで直接話を聞きに行ったりしてほしいです。あるいは、アルバイトとして業務を体験することでも、会社の中で自分が何をやっているかを考えるきっかけになります。興味があることからじっくり会社を分析してみてほしいと思います。そして苦労を嫌がらずに、やるべきことをしっかり積み重ねて経験にしてください。

人との関わりあいから、仕事の意味や大切さを感じられる環境があるのを学びました。どこで何をするかも重要ですが、仕事を「誰と」するのかということも、働く上で大切な見方だと思います。
石塚奈津美石塚奈津美福島大学3年(執筆当時)
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