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仙台名物?!牛たんサイダーの生みの親「トレボン食品」

作間温子 作間温子
8,016 views 2014.03.28
作間温子 作間温子 宮城学院女子大4年(執筆当時)
「牛たんサイダー」って、聞いたことありますか? 牛たん味のサイダー?? 飲んだことがある友達に聞いてみると「……」。ねえ、おいしいの?それとも?? 頭は「?」で埋め尽くされるばかり。これは自分で確かめに行くしかない! 製造メーカーの「トレボン食品株式会社」に行ってきました。

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仙台市宮城野区小田原にあるトレボン食品は昭和25年創業の飲料メーカーです。ラムネ、子ども用シャンパン「シャンメリー」などの清涼飲料水から、黒酢などの健康飲料まで幅広い商品を製造しています。

「何でも聞いていいよ!」と二代目社長の鶴戸満昭さん(59)。和やかな雰囲気で取材スタートです。

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社名の「トレボン」の由来はなんですか?

tsuruto鶴戸さん
名づけたのは創業者である父親です。フランス語のトレビアン(素晴らしい)が、トレビアーン、トレビアーン…トレボンとなったみたいですね。

 

社名ロゴは創業時から変わっていません。レトロな書体が当時の雰囲気を醸し出しています。
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果たして、その味とは?

いよいよ、核心に迫ります!

atsuko2作間
牛たんサイダーについて教えてください。実は、まだ飲んだことがないんですが…。

tsuruto鶴戸さん
飲んでみるか?

atsuko2作間
ぜひ!!
(ゴキュゴキュ)
ん?ぎゅ…牛タンだ!

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栓を開けた瞬間、香ってくるのは、まさに牛たんそのもの。そして、問題の味は……サイダーの甘さと牛たん風味の塩気のバランスがいい!思ったよりも、飲みやすい、何とも不思議な飲み物です。

tsuruto鶴戸さん
仙台駅1階にある「食材王国みやぎ」や東北新幹線の中央改札口近くの土産店で販売しているから、物珍しさから「仙台土産」として買っていく観光客も多いそうだよ。リピーターがいるかどうかは知らないけどね!(笑)

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選んだ基準は「ありえない」?

ほがらかに話す鶴戸さんですが、牛たんサイダーの完成まではいろいろな苦労があったそうです。

トレボン食品では通常商品に加え、自治体や企業などから依頼を受けて「地サイダー」を作っています。鶴戸さんは、さまざまな風味や名前のオリジナルサイダーを手掛けるうちに、トレボン発信で「仙台名物」になるようなサイダーが作れないかと考えるようになりました。

tsuruto鶴戸さん
あっといわせるようなサイダーにしたかった。飲んでみないと分からないような、好奇心をくすぐる味を探した。

名物を選ぶ基準は「ありえない!」というインパクト。いろいろな仙台名物で試作品を作りました。牛たんサイダーのほかに、笹かまサイダー、仙台みそサイダー、ずんだもちサイダーなどなど。

その中でも、もっとも「ありえなかった」のが「牛たん」。

牛たん定食でおなじみの「テールスープ」の味を連想させる塩気のあるサイダーを目指すことに。毎日毎日、従業員と試飲を繰り返し、サイダー本来の甘さと牛たんの味のバランスを考えたそうです。

tsuruto鶴戸さん
最初は、飲めたものではなかったけどね。

塩気のあるテールスープの味に近づくように、香りの強さ、甘さの微調整など試行錯誤を繰り返しました。半年間の試行錯誤の末、牛たんをイメージする風味とサイダーの甘い味をバランスよく出すことができました。
2012年10月に販売スタート。価格は200円、手軽な値段も魅力のひとつです。

すでに仙台土産として知名度が急上昇しているそう。ジャニーズジュニア好きの友だちによると、なんと、「NEWS(ニュース)」も飲んだそう!これで女子人気も急上昇するに違いない?!

工場へ潜入!

牛たんサイダーのナゾが解けたところで、鶴戸さんの案内で工場見学へ。ラムネやサイダーがどうやって作られているのか、実際に見られると思うと、わくわく!

工場には生産ラインが2本。トレボン食品では一日最大で3万本の飲料を作ることができます。
季節ごとに生産量を調整していて、清涼飲料水がよく売れる夏の繁忙期に比べ、閑散期となる冬場は生産量が少ないそうです。この日はラムネ(ブルーハワイ味)を製造中。
ラムネの甘い原液の香りが漂う中、10人ほどの従業員が黙々と作業していました。
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まずラムネビンを洗浄します。
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ラムネの液体をビンに詰め、キャップをつけます。
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キャップがプレスされた後は、日付を印字し、完成です。箱詰めされて仙台市内の販売店へ。

「え?ビー玉は最初から瓶に入ってるの?」
「栓をするときって、瓶を逆さまにするんだ!」
ずっと興奮状態でした。いままで飲んでいたラムネがこんなふうに作られていたとは!
ほんと、楽しかったです。

もっと「トレビアン」な会社を目指して

鶴戸さんが語るトレボンの精神は「地域の人々の声や特産物を取り入れ、愛着を持ってもらえるような、地域に根差した商品作りを常に考え、実践すること」。
そして、そこに「遊び心」があるのが、トレボンらしさ。みんなが、あっと驚くようなユーモアのある商品をつねに作りたいと製品開発をしています。

一つ一つの製品を丁寧に説明してくれた鶴戸さん。製品作りへの熱い思いが伝わってきました。
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求む!ワカモノの感性

トレボンが最も欲しいもの……それは、アイデア!大人が思いもつかないような、ワカモノの斬新な感性を求めています!

そこで、鶴戸さんから「いぐする仙台」読者である大学生のみんなにオファーです。
今までにない「サイダー」のアイデアを募集!

「味」「ラベルデザイン」「商品コンセプト」など、なんでもOK!
みなさんのアイデアが商品開発につながるかもしれませんよ!
当サイトの問い合わせフォームからアイデアをお寄せください。

フォームはこちら

トレボン食品の物づくりへのこだわりを知ることができました。鶴戸社長はとてもユーモアのある方でそれが商品開発にも影響しているということを感じました。小さいころから縁日や誕生日でラムネやシャンメリーを飲んでいた私。まさかお世話になってきた飲料メーカーへの取材とは!製品開発の苦労や今後の飲料開発の話を聞いて、子ども時代だけでなく、大人になってもトレボンのジュースを飲み続けたいと思いました。

作間温子作間温子宮城学院女子大4年(執筆当時)
文章:名前(○大学○年)
写真:名前(○大学○年)
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トレボン食品株式会社
http://www.tresbon.co....
住所宮城県仙台市宮城野区小田原2丁目3番18号
電話番号022-256-4137