記者(個人)

可能性を広げて

斎藤章吾 斎藤章吾
136 views 2014.02.26

玄関を開けて中に入ると従業員の笑顔が迎えてくれた。ひだまり介護住吉台営業所(仙台市泉区)には、温かい雰囲気があった。

平成15年に開業した同社は、宮城県内に4カ所の営業所を展開している。主に障がい者を対象としたさまざまなサービスを行っている。

東日本大震災時、同社は職員やお客さんの安否を取るのに苦労したそうだ。電話が通じないうえに、簡単に車で外出とはいかない。居宅介護をしている同社には車という足が必須なのだが、ガソリン不足の状況では安易に決断を下せない。はじめは自分たちの家だけで手いっぱいだったが、日を追うごとにお客さんへの心配が募る。

「お客さんや職員の無事を確認した時は本当にうれしかった」。住吉台営業所・所長 佐々木創さん(34)の言葉からは職員とお客さんの深いきずなが感じられる。

▲ひだまり介護の仕事内容について語る佐々木創さん(右)と有田充里さん(左)

同社の職員やお客さんの年齢層は幅広い。子供から老人まで。「色々な年齢層からの話を聞けるのはいい経験になるんですよ」と佐々木さん。介護をされる側も、する側も自分とは違う世代の人とかかわることで新鮮な経験ができることだろう。

同社の強みとも言えるのはサービスの柔軟性だろう。例えば、育児ヘルプサービス事業。職員は要望に合わせて子どもたちを映画やカラオケに連れて行く。同社職員の有田充里さん(26)は「一番遠いところでは東京ディズニーランドに行ったことがあるんです」と話した。

「これはできるけどこれはできないよ、という会社にはしたくない」
同社の対応の柔軟性には佐々木さんの想いが反映されているに違いない。

佐々木さんには日だまり介護で将来やってみたいことがあるという。それはひだまり介護のお客さんを一堂に集めた環境作りだ。高齢者は高齢者、障がい者は障がい者と分けずに皆を一つの場所に集める。システム化された介護の実態を見直したいと佐々木さんは考えている。

可能性を広げるのは会社だけではない。佐々木さんは障がい者の人々にも障害という壁に負けないように可能性を広げていってほしいと思っている。固定観念に縛られない、ひだまり介護の新しい挑戦がこれからも続いていく。

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斎藤章吾
斎藤章吾
東北大学3年
東北大学
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