記者(個人)

カフェを通して発達障害を知る

藤根慎太郎 藤根慎太郎
276 views 2014.02.26

 自閉症発達障害がある障害者の仕事に就くトレーニングとしてのカフェ、お客さんが本を読みながらくつろげるおしゃれなカフェ。そんな2つが合わさったカフェが発達障害を支援する「Schaleおおまち」にはある。このカフェは健常者のスタッフと就労トレーニングとして働く障害者が一緒になって運営している。

 カフェ運営内での就労トレーニングとしては、料理の下ごしらえや皿洗い、ハシやスプーンのセッティングにお菓子つくりなどがある。こういったトレーニングを繰り返すことで、自分に合った働き方を知り、今できることや自分が持っている力を把握していく。スキルが身についたのちにハローワークの障害者枠や就労支援センターを利用して就職活動を始めるのだ。

▲就労トレーニングをする女性

 カフェが始まったのは東日本大震災の10日前のことである。この時期は同じビルのNPO法人に弁当を提供するなどの活動を主にしていた。そして震災のあったその3日後、なんとカフェの活動を再開したのだ。障害者にとって震災という経験は健常者以上にそのことがストレスとなってしまう。そのストレスを減らすきっかけとしてのカフェ活動なのである。

 カフェのメニューにはかなりのこだわりがある。野菜を多く取り入れた日替わりランチ、タイグリーンやココナッツエビなど8種類のカレーから選べるカレーランチ。スイーツには米粉を100%使用したもちもちのロールケーキ、宮城県の日本酒「一ノ蔵」の酒粕を使ったイチジクのパウンドケーキなどがある。

 使用している材料どれもが一級品なのである。単に障害者のトレーニングのためだけのカフェではなくお客さんを満足させる要素を兼ね備えたカフェなのである。

 このカフェに週に三回は訪れるというリピーターの60代の女性は「日替わりランチの玄米が気に入っています」とにっこり笑いながらいう。女性の母がデイサービスを受けている時間の息抜きとして利用しているそうだ。

 けっしてこのカフェのスタッフは一般のお客さんにサービスを提供することだけを目的としているのではない。自閉症発達障害を知ってもらうきっかけとしてのカフェになってほしいと考えているのだ。このカフェに来ることで自閉症発達障害を身近に感じることが大事なのである。

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この記事を書いた人

藤根慎太郎
藤根慎太郎
東北学院大学3年
東北学院大学