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宮城野納豆製造所、こぼれ話

加子 瑞騎 加子 瑞騎
39 views 2019.10.31

こんにちは、学生記者の加子瑞騎です。
宮城野納豆製造所にカメラマンとして取材してきました。

前回の記事では書ききれなかった宮城野納豆製造所の建物、納豆菌の秘密に迫っていきます。
※前回の記事は下のリンクから!
 独自に開発した納豆菌を使用!お客様から愛される「宮城野納豆製造所」

歴史的価値あり!?宮城野納豆製造所

宮城野納豆製造所の建物は昭和初期に建てられました。作業場は太陽光がたっぷり入る広々とした構造です。作業場に入ると優しい甘いにおいを感じました。社長の晴美さんいわく納豆を繁殖させる培地のにおいだそうで、納豆からは想像できないにおいでした。

さらに宮城野納豆製造所の建物は平成31年3月18日に登録有形文化財(建造物)への登録の答申がされました。きっかけは雨漏りでした。一級建築士の人が雨漏りを直すために屋根をはがした時に天井の骨組みだけで建物を支える構造に驚いたそうです。

写真を見ても分かるように作業場には柱がありません。これはトラス構造といって加わった力を分散できるようになっており、東日本大震災でも建物は被害を受けなかったそうです。

納豆菌の秘密

次に納豆菌についてです。前回の記事でお伝えした通り、宮城野納豆は合わせて2割のシェアを持つ3社に納豆菌を卸しています。

なんで納豆を作ってる会社は納豆菌を自分で培養しないか気になりませんか?これには訳があるのです。納豆菌は分裂して数を増やします。基本的には全く同じ性質の納豆菌が増えるのですが、まれに変異を起こし異なる性質の納豆菌に変わってしまいます。そこで宮城野納豆から仕入れることで常に同じ性質の納豆菌を使うことが出来るのです。

では宮城野納豆はどのように同じ性質の納豆を用意するのかというと、元の納豆菌は保存しておき、そこから一部を取り出し、培養して増やしたものを売っています。僕らが変わらない味の納豆を食べられるのも宮城野納豆のおかげかもしれません。

上の写真は納豆菌です。この納豆菌で6トンもの大豆を納豆にすることが出来ます。実際に納豆会社に販売されているのは半分の量の大豆3トン用です。中の液体は実は水で納豆菌に無駄な養分を与えず眠らせることで長期間の保存を可能にしています。

ちなみに納豆菌は僕たちも買うことができます。宮城野納豆のHPでは納豆だけでなく納豆菌の販売も行っており、海外に住んでいる家族に送る用途で買う人が多いそうです。気になった方は是非!

取材してみて

先代からの味を守る、これはとても大変なことです。

例えば納豆菌の培養地にはお菓子用の高級寒天を使っています。わざわざ高級寒天を使わなくてもいいのではないかと思いますが、何が味に悪影響を及ぼすか分からないので今でも同じものを使っています。そんな中でも納豆を発酵させる部屋を温度調節が簡単な最新の設備にし、詰める作業に機械の導入を行い、少ない人手でも同じ味を出せる工夫がされています。

よくよく考えると何十年も味が変わらず受け入れられる商品ってすごいですよね。ご賞味あれ!

文章、写真:加子瑞騎(東北大学3年)
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この記事を書いた人

加子 瑞騎
加子 瑞騎
東北大学
出身は愛知です。一人暮らしを機に、料理を頑張っています。せっかく仙台まで来たので、この土地のグルメ、また取材を通して中小企業に詳しくなります!