出来立てのおいしさをすぐにお届け!地元に寄り添う「丸藤ベーカリー」
丸藤ベーカリーって、こんな会社!
仙台市青葉区北山。大きな坂と、楽しそうに歩く中学生たちを見かける通りに「丸藤ベーカリー」はあります。
本社で作られたパンは、隣接する販売店はもちろんのこと、仙台市内のスーパーや周辺にある病院の売店、幼稚園へ卸しています。私たちに身近な大学生協にも丸藤ベーカリーのパンがありますよ。チェックしてみてくださいね。
そんな「丸藤ベーカリー」の歴史は古く、現在の北山に移転して来たのは昭和42年。以前は、青葉区支倉の東北大学病院の前に会社がありました。有限会社となったのが昭和35年、その前の合資会社の創立は昭和10年。戦後だった当時は、アメリカの配給を受けながら学校給食用のパンも製造していました。現在、宮城県内の小中学校と高校へのパンは名取市愛島台にある、学校給食パン宮城協業組合の工場で作られています。丸藤ベーカリーを含め、20ヶ所の地元パン屋さんが学校に納品しています。
出来立てパンを、その日のうちに!
自分たちの生活の近くにある、地元のパン。そのおいしさの秘訣を代表取締役の伊藤淳一さんに伺いました。
「出来立てをその日のうちに届けられる、これがうちの強みだよ」と伊藤さんは話します。住宅街に工場がある丸藤ベーカリーだからこそ、出来立てのパンをすぐに届けられます。「パンのマルフジ」と紫色の文字の入ったトラックが仙台市内を走っています。
パン作りの大事なポイントは「時間」と「温度」。パンの種類によって、かかる時間はまるで違います。例えば、食パンは発酵に4時間ほど必要ですが、糖分の多いパンは発酵の時間を短縮することができます。窯の温度調整も難しく、季節によってベストな温度を保つのが大変。特に気温の変化の激しい冬は工場内の室温にも十分に気をつけているそうです。こうして伊藤さんたちが手間ひまをかけた、おいしい出来立てパンが私たちの元に届けられるのです。
栄養バランスを考えたパン作り
幼稚園から依頼を受けて給食用パンも作っています。小さな子どもが食べるパンを作る上で、栄養の管理が大切!各施設の栄養士さんの注文を聞いてパンの内容を決めます。「ニンジンやカボチャのペーストを練り込んだパンを作って、子どもたちが野菜の栄養を取れるようにしたよ」と伊藤さん。最近は、子どもの肥満が問題になっているのでカロリーを計算してパンを作っているそうです。
会社の壁には幼稚園の園児たちから贈られた感謝の手紙が飾ってありました。「いつもおいしいパンをありがとう」。一生懸命書かれた言葉の中には、自分のお気に入りパンのイラストもチラホラ。愛されています。
月イチで新メニューを試作
現在、丸藤ベーカリーでは40~50種類のパンを作っています。
定番のメニューを愛してくれる人たちがいる。でももっとみんなに、おいしい丸藤のパンを食べてもらいたい!そこで欠かせないのが新商品の開発です。毎月、新メニューを試作しています。菓子パンの製作には、ジャムやクリームなど材料を仕入れている10社ほどの食品会社からのレシピ案を参考にしているそうです。素材を生かしたパンを提供することを心がけてメニューを作っています。
みんなが求めているパンを提供していくのも、丸藤ベーカリーの目標の一つです。「若い人の新しいアイデアがほしいけど、なかなか意見を聞く機会がないんだよね…」と伊藤さんは話します。
勝手に新作!題して“イケパン”
そこで!「こんなパンがあったらいいな」をテーマに緊急企画会議を開くことに。協力してくれたのは、同じ学生記者の“ちくりん”こと竹林美歩ちゃん。
うーん、どんなパンがいいだろう。
佐藤「笹かまパン」笹かまをパンに乗っけて海苔で巻いて、わさびマヨネーズを間に挟む。すでにお寿司です。
竹林「味噌汁パン」和食パンがほしいよね。パンに味噌や出汁が練り込んであるの。和食縛り。
竹林「チーズハンバーグパン」とろとろのチーズがハンバーグの上に乗ったパンとかどうかな。
そろそろ、お腹の鳴る時間帯。もはや、欲望です。
佐藤「ずんだ揚げパン」揚げパンて給食以外でなかなか見かけない。ずんだあんとか甘いの入れたらおいしそう(グ~)
お腹が鳴ってしまったので、いったん、ここまで!
アイデアって難しいですね。
現在、北山の丸藤ベーカリーでは工場見学を行っていないようですが、名取市愛島の工場では見学ができるとのことでした。私たちが食べているパンがどうやって作られているのか、知って考える場所が身近にあることが素敵だなと感じました。
住所 | 仙台市青葉区北山3-1-17 |
電話番号 | 022-234-828 |